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カテゴリ:economics( 26 )

no dubble entry

遠出をしているので、持ち出したのはJack Bruce の本。ペーパーバックですから。
ジャックのHarmony Row 以後の曲なんてどれくらいの人が聞いているのか知りませんが、文中、曲のタイトルが出てくると、歌が頭の中で思い浮かぶのに、自分で驚きました。

クルーグマンにノーベル賞をやった理由って、何なんだろう?!
March 18, 2010, 9:16 am
Stagflation Versus Hyperinflation

I’m a bit late to this, but Mike Kinsley has an odd piece in the Atlantic in which he confesses himself terrified about future inflation, even though there’s no hint of that problem in the real world. He’s not alone: there are a lot of voices predicting imminent hyperinflation in 2009, make that 2010 (and yes, I am keeping a record).
http://krugman.blogs.nytimes.com/2010/03/18/stagflation-versus-hyperinflation/
2000年以後、日本のGDPデフレータが、9%のマイナスだと最後に述べています。
スタグフレーション下におけるゼロ金利政策に対して、ハイパーインフレが今にもやってくるという大合唱があることに対してですが。

まあ、日本のゼロ金利は、景気が悪かったから仕方がないと言えば言ったですが、日本のゼロ金利が欧米のバブルの原資だったという考え方もあるわけで。
そもそも、1985年のプラザ合意以後の日本のバブル生成とその崩壊によって利したのは誰かって話です。

当時の日本の大蔵省は、円高(つまり、デフレ)に対抗するため強力な金融緩和政策を採りました。当時の大蔵省は、インフレをコントロールできると考えていたようです。
信じるかどうかは、ともかく、私の知っている人が、バブル崩壊後、大蔵省の高官に会ったときに、その交換がそういったのだそうです。
伝聞ですから、信頼できる情報であるとは言いません。
ただ、その高官の発言を聞いた私の知り合いは、古くからその高官(現在はもちろん退官しています)と近しい関係にあったということは、知っています。
いわゆるキャリアの出世コースとして、若いうちに地方自治体(都道府県あるいは、市)に出向するという慣例があるという事実には、誰も反論できないはずですし。
March 19, 2010, 8:26 am
Who Woulda Punk’d It?

Menzie Chinn wonders what constitutes a punk staffer, after John Boehner told bankers, “Don’t let those little punk staffers take advantage of you and stand up for yourselves”.
http://krugman.blogs.nytimes.com/2010/03/19/who-woulda-punkd-it/
クルーグマンは、数学が得意だということは解りますが、複式簿記システムに通暁しているのか?!

Conspiracy theory なんか持ち出したくはないんですが。

これで、一年余り、ニューヨーク・タイムズとワシントン・ポストを継続的に財政政策等を中心に拾い読みしてきたのですが、思っていた以上にその立場の違いは鮮明ですね。
民主党のタイムズ、共和党のポスト。
民主党と共和党はどこが違うのかというと、答えに窮しますが。少なくとも選手が2人いないとタイトルマッチはできないということで切り捨てるとどうしようもないわけで。

アメリカ独立革命、それから南北戦争(フレンチ・カナディアン戦争や米西戦争も入れてもいいのですが)は、基本的にアメリカの現地資本とイギリス資本との対決だったのだと思います。もちろん、アメリカの現地資本といっても植民地に先にやってきた人たちというわけで、根っこは同じですけどね。
前者が民主党、後者が共和党だということに歴史的にはいちづけらるのでしょうか。

共和党支持派のワシントン・ポストがウォーターゲート事件をきっかけとして共和党の大統領であるニクソンを失脚させたということの意味というのは、何なんでしょう。

アメリカは、大統領を任期途中で変えることはできないのですね。FDRが4期目の選挙も勝ったので、その後、任期は2年までになりました。しかし、20世紀になってから、アメリカの大統領で任期を全うできた人は、何人いるのか。
FDRも任期を全うしていないのですね。
FDR以後、正当な選挙の洗礼を受け図に大統領になった人物がのべ2人、実質3人います。
FDRの死後昇格した副大統領のトルーマン、JFKの後のLBJを0.5とカウントしました。フォードは、副大統領でさえありませんでした。

きわめて限られたサークルの中で政治権力をたらいまわししているにもかかわらず、任期途中でクーデタまがいのこと(ウォーターゲートがそうでしょう)をするアメリカって、他の国で勝手に帽子を挿げ替えるなんてなんとも思っていないんでしょうね。

しかし、今年の年央以後、景気が腰折れしそうですけど、世界中で政府が漂流しそうな気配もあって。

The darkest hour’s before the dawn なのでしょうか?
by nk24mdwst | 2010-03-20 01:52 | economics

so you gonna wade the water

ちっとも面白くない月曜日です。

だまし、だまし使っていたウォークマンが、PCに認識されなくなってしまって。
そもそも、誤って、転送してあった全曲を消したというのが失敗、入れなおそうと思ったら、認識できません、って。

例によってアトランダム、かな。IMFって誰の味方なのか?
Global Crisis Leads I.M.F. Experts to Rethink Long-Held Ideas
E-Mail

By SEWELL CHAN
Published: February 21, 2010

WASHINGTON — The International Monetary Fund has long preached the virtues of keeping inflation low and allowing money to flow freely across international boundaries. But two recent research papers by economists at the fund have questioned the soundness of that advice, arguing that slightly higher inflation and restrictions on capital flows can sometimes help buffer countries from financial turmoil.
http://www.nytimes.com/2010/02/22/business/22imf.html
IMFとかOECDのHPというのは、日本語でも読めるのですが、英語では記述されているものが全て日本語になっているわけではないような感じであります。

インフレ・ターゲット論、今度は、日本の政府と日銀の軋轢について、ロイターが。
Japan finmin needles BOJ on inflation targeting

By Stanley White and Leika Kihara

TOKYO, Feb 22 (Reuters) - Japan's Finance Minister Naoto Kan reiterated his desire to target inflation, setting up a clash with the Bank of Japan over how best to pull the country out of deflation.
http://www.reuters.com/article/idUSTOE61L00X20100222
菅財務大臣に対する読売のインタヴューが元ねたなのですが。

アメリカは、ギリシャ並みの財政状態だというわけですが。
Greece and the welfare state in ruins

By Robert J. Samuelson
Monday, February 22, 2010

It would be possible in other circumstances to disregard the ongoing story of Greece and its debts as a tedious tale of financial markets. But there's much more to it than that. What's happening in Greece speaks to two larger issues affecting hundreds of millions of people everywhere: the future of the welfare state and the fate of Europe's single currency -- the euro. The meaning of Greece transcends high finance.
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/02/21/AR2010022102914.html
この比喩でいうと、日本はどこに位置するのかなって思うわけで。

インフレ・ターゲット論というのは、ディスインフレないしデフレの下で、どれくらい意味があるものなんでしょうね。
February 21, 2010, 9:37 am
Inflation Perceptions

I’ve recently put up several posts on disinflation, and was struck by how many of the comments were along the lines of “Get real — the cost of everything like food and gas has gone way up over the past two years.” So I thought I’d look at the BLS average price data.
http://krugman.blogs.nytimes.com/2010/02/21/inflation-perceptions/
バブル崩壊後、不良債権処理に手間取り、その後のデフレ・スパイラルから抜け出ることができなかった日本で、インフレ・ターゲット政策が取られなかったことだけは事実ですが。

クルーグマンってやっぱり嫌われているみたいです。
The Deflationist
How Paul Krugman found politics.
by Larissa MacFarquhar
March 1, 2010

When it is cold at home, or he has a couple of weeks with nothing to do but write his Times column, or when something unexpectedly stressful happens, like winning the Nobel Prize, the Princeton economist Paul Krugman and his wife, Robin Wells, go to St. Croix.
http://www.newyorker.com/reporting/2010/03/01/100301fa_fact_macfarquhar
クルーグマンと奥さんのロビン・ウェルズがそれぞれ猫を抱いて立っている写真が載ってます。
猫の名前は、ドリス・レッシングにアルバート・アインシュタインだそうで。

どうも、60年代のR&Bを聞きたい気分が続いていて、今は、サム・クックのSAR Record Storyを聞いています。
この二枚組みの1枚目はSoul Stirrers 他のゴスペル・グループがサム・クック他の人たちの書いた曲をレコーディングしたものです。プロデューサーは、サム・クックで、ところどころ、サムとグループとのやり取りが聞けます。The Wommack Brothers の演奏で一枚目はお終い。
CD2は、サムのYou Send Me のデモから始まるというわけです。
Lou Rawls は、バック・コーラス。Billy Preston のソロがあります。

バック・ミュージシャンもきちんとクレジットされていて、知っている人の名前がずらりと並びます。
1959年から1965年までのレコーディングなので、ドラマーの中にはハル・ブレインがいないのでしょう。アール・パーマーはちゃんとクレジットされていますし、ジーン・エステス、エミール・リチャーズの名前もちゃんとあります。
ベースでは、レイ・ポールマン、ギターは、トミー・テデスコといった人の名前が当然出てきています。
マック・レベナックの名前もあります。

フィル・スペクターのセッションや一連のサーフ・ミュージックのセッションに参加した人たちと相当重なっているのですが、重ならない人もいます。
シド・シャープ・オーケストラもちゃんとクレジットされています。

R&Bやソウルを期待する人には、ゴスペル・グループの演奏に聞こえるかもしれませんが、このレコーディングで聞ける歌声は、洗練されたR&Bそのものですね。
Hey, girl というかわりに、Oh, Lord、baby じゃなくてJesus って言ってるだけです。

音楽が持つ力の素晴らしさって、歌詞なんか関係ないようです。
このグループのアカペラものは、まだ「ゴスペル」という感じがしますが、このスモール・コンボをバックにしたものは、ソウル、というべきなんでしょう。

'60年代のアメリカに、何も知らないガキの私は、日本の田舎で憧れていましたが、あの独特の理想主義的な(逆に言うと偽善的な)一連の運動、movement は、結局、いくつかの暗い事件を経て、負の遺産だけをあの国に残したように思えることが少なくありません。
by nk24mdwst | 2010-02-22 18:34 | economics

they're gonna find us

さて、仕事場に戻ってきたのでJames Carr を聞いていると書くと、どんな仕事場だって話になりますが。

ゴールドワックス以後のジェイムズ・カーのベストというのを聞いています。悪くはない。
バックの音が変わったのにもうまくあわせている。さすが貫禄、とか言えば言ったですが。

いや、1970年ごろのこれまでCD化されていなかった音源なんかもあって楽しいのです。晩年の歌声も、思ったよりはるかによろしいかと存じますが。
でも、やっぱり、時代が変わったのですね。
昔の歌謡曲の方がよかった。ちゃんとしたブルーズ・マン風になってて、ちゃんと声も出てるし良いんだけど、こんなのを期待していたかというと、なのですね。

ゴールドワックスの音というのは、ディープ・サザン・ソウルというよりも、いま聞くと、ナッシュヴィルのカントリーとの親近性を感じたりして、フーンって思います。
アーバン・カウボーイ路線に方向転換する前のナッシュヴィルの音に通ずる。

まあ、そりゃそうです。1968年ごろにアラバマやメンフィスでスタジオ・セッション・マンをやっていた皆さんは、人種間の対立が公民権運動の一定の成果とは裏腹に高まってしまったため、ナッシュヴィルへ行くか、イギリス人のレコーディングをやるかって選択を迫られるわけなので。

Dark End Of The Street は、ジェイムズ・カー、変化球でGPが良いとかって言いたいのですが、Dan Penn を聞いちゃうと、誰が一番かは、明らかです。
ダン・ペンは、控えめな人だから、ソロでも控えめ、バック・コーラスにいても控えめだけど、いるってちゃんと解るのですね。
私の個人的なひいきだと、見逃していただければと存じる次第であります。

最近、ちょっと考えているのは、Steve Miller Band の最初の5枚のアルバムでドラムをやっているのは誰だろなってことでしょうか。まあ、Boz Scaggs その他の歌以外は、なんとなくどこかで聴いたような人がやっているような気がしてしょうがない。

Fly Like A Eagle 賀やたらとFENから聞こえた日々というのも、私には、ちょっとショックでした。どうでもいいか。

ギリシャが問題だというポストの記事。
Greece's economic crisis could signal trouble for its neighbors

By Anthony Faiola

Wednesday, February 10, 2010

ATHENS -- Europe scrambled for ways to prop up Greece's crumbling government finances Tuesday, restoring some stability to this unlikely keystone of the global financial system and sending markets higher around the world.
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/02/09/AR2010020903946.html
もちろん、ギリシャというのはユーロ圏内における財政基盤の弱い国の一つの象徴だということなんですが、本当はこっちだという、クルーグマン。スペインとドイツを比較しています。
February 9, 2010, 11:52 am
Anatomy of a Euromess

Most press coverage of the eurozone troubles has focused on Greece, which is understandable: Greece is up against the wall to a greater extent than anyone else. But the Greek economy is also very small; in economic terms the heart of the crisis is in Spain, which is much bigger.
http://krugman.blogs.nytimes.com/2010/02/09/anatomy-of-a-euromess/
IMFの資料が原典だとリンクを貼ってあるのですが、IMFのサイトを見てもクルーグマンがここに図示したようなわかりやすいグラフがあるわけじゃないです。
スペイン経済でバブルが生じ、それが破裂したことが一目瞭然です。

こういう図示をして日本の財政状態を教えてくれって話なんですけどね。

当地は、雨ですが、ニューヨークは大雪のようですね。
Storm Closes Schools and Grounds Planes Along East Coast

By ANAHAD O’CONNOR
Published: February 9, 2010

A major snowstorm charged in from the Midwest late Tuesday night toward major East Coast cities, forcing pre-emptive school and office closures and grounding hundreds of flights for the second time in less than a week.
http://www.nytimes.com/2010/02/10/us/10storm.html
地球温暖化なんて、利権がらみのインチキ科学だなんていうつもりもないですが、寒そうです。

円キャリー取引とかいった各国金利差と為替差益を狙った取引に対して規制ができるのか。
Carry trades fly onto regulators' radar screens
Mike Dolan - Analysis
LONDON
Wed Feb 10, 2010 3:51am EST

LONDON (Reuters) - As governments seek to root out and smother what they see as excessively risky and questionable financial market activity, the world of so-called currency "carry trades" has found its way onto their radar.
http://www.reuters.com/article/newsOne/idUSTRE6191DK20100210
各国の金融当局、中央銀行レベルで規制をしたいというのはわからないでもないのですが、どうやってやるんでしょう。
日本の元財務官の黒田氏の発言なんかも引用されてますが。

また、睡眠導入剤音楽を探さないといけないような感じになってきました。
何が効くのか、その日の気分なので、難しい。Jazz From Hell とか、いまは、聞きたくもないのであります。

Cream なんかを聞いたあたりから、失敗ばかりです。
Leo Kottke は、睡眠導入剤になるときと、聞き入ってしまうときとあるので、アルバムを選ばないといけなくて困ります。
Nucleus なんかが気持ちよかったのは一年前かなあ。
by nk24mdwst | 2010-02-10 19:01 | economics

blah, blah, blah

地球温暖化の問題でノーベル平和賞をもらった連中、アル・ゴアと一緒にということですが、そのみなさんのリポートが怪しいと。
U.N. Climate Panel and Chief Face Credibility Siege

By ELISABETH ROSENTHAL
Published: February 8, 2010

Just over two years ago, Rajendra K. Pachauri seemed destined for a scientist’s version of sainthood: A vegetarian economist-engineer who leads the United Nations’ climate change panel, he accepted the 2007 Nobel Peace Prize on behalf of the panel, sharing the honor with former Vice President Al Gore.
http://www.nytimes.com/2010/02/09/science/earth/09climate.html
環境問題自体がビッグ・ビジネスであるわけですが、国連の気候変動問題委員会の委員長たちが、ロビーストないし業界関係者から金をもらっていた疑いがあるという話です。
まあ、石油利権の話と表裏一体だと思われるので、当然、そんなこともあるだろうなと思うだけです。

何が、エコ・バッグかって、私なんか思いますが。

財政危機のギリシャは、所得税の最高税率40%が適用される所得を下げるという方向です。
Greece to levy 40% tax rate on more earners
Mon Feb 8, 2010 3:35am EST

ATHENS, Feb 8 (Reuters) - Greece will lower the current 75,000 euro income threshold that is subject to a 40 percent tax rate as part of reforms to urgently boost government revenues, the country's finance minister said on Monday.
http://www.reuters.com/article/idUSLDE6170CY20100208
75,000ユーロ以上の所得に対しては、40%の税率を化すということですが、勤労者の95%は、30,000ユーロ以下の所得だということなのだそうで。

ギリシャの税制は、非常に安定性に欠けていて、税法がどのように適用されるかが、誰にもはっきりわからない、あるいは、頻繁に改正が行われる、その上、遡及効も珍しくないという状況が外国からの投資を阻害しているというわれるんですが。
きちんと開かれた議論で税制を構築し、それを透明性をもって運営しないと脱税の温床となるだけです。

日本の場合、開かれた議論が行われていたかというのは問題のあるところですが、番号制度なんかない割には、諸外国に比べるとましな税務行政が行われてきていたし、納税者の順法度も高いと思うんですけど。

確かに、国税当局は強大な調査権限と執行力を有していて、その調査権の限界については、かなり課税当局に有利な解釈運営がされてきていることは認めます。
具体的には、任意調査であるにもかかわらず、無予告現況調査が行われている国というのは、おかしいのです。
それから、恣意的な税務調査等、つまり、調査対象の選定に関して恣意性が全くないということは言い切れないと思います。いわゆる特定団体と称して、一定の思想信条を持つ人たちに対する調査と一般の調査が違うようなことがあったのは事実でしょうし、いまも、ないのだとは言えないでしょう。
昭和38年最高裁決定などというのは、その不幸な遺産です。これを乗り越えなければいけないのですが。
それからい、確定申告時期に意図的な脱税情報のリーク等も存在するとは思います。
さらに、地域差もあるかもしれませんが、世間に知られているよりひどい事案が存在するということも否定できないようです。トーゴーサンピン、クロヨンなんて言葉にだまされてはいけません。

ただ、手続法をきちんと整備した国は、逆に手続さえ守れば、何でもやるというところがあるのも事実なのですね。ここで問題となるのは、行政処分に関する手続規定の判断の厳格性は、刑事処分目的の場合よりもハードルが低いということも忘れてはいけないということです。

例えば、アメリカの刑事訴訟手続において、家宅捜索をして証拠を押収するための令状を裁判所からもらうためには、証拠の蓋然性の証明が求められます。つまり、○年○月○日、○某氏の自宅の机の中に違法なものが存在するという前提がないと令状が出ないのですね。だから、逆に、囮捜査を用いたり、内部告発者、通報者に対して便宜を図る(司法取引を含む)ということが行われるわけです。
人に恨みを買ったせいで、警察当局に対して、○某氏は、違法行為をしていると投書するだけでは令状は出ません。

ところが、これが、行政処分のための調査、例えば税務調査だということになるとハードルが下がるのですね。脱税をしているという元従業員の告発があれば、強制調査を可能にするサモンズが発せられる可能性は高いわけです。それも、単なる脱税ではなく、麻薬取引をしていてその金を、あるいは違法なものあるいは違法行為を行っているという告発があれば、脱税捜査目的のものとしてサモンズが発せられる可能性は高いわけです。
このような場合にIRSの犯則調査部門が持つ本当の目的は脱税の告発ではなくて、麻薬取引の摘発なのですね。というようことを理解しないと、内国歳入マニュアル(IRM)に防弾チョッキの装備、銃器の取扱いと訓練(通常の拳銃を使えるレベル、訓練を受けることにより自動小銃等を使えるレベル等詳細に規定しています)のことまでが書かれていることの理由はわかりません。
単純な税務調査で無予告で行けば、そりゃ、あの国じゃ不法侵入で撃たれても文句は言えないはずですが、がさ入れスタイルの強制調査というのは、そもそも刑事訴追を目的としたものであり、それは、表向きは税務調査であっても本来の目的は、資金洗浄その他の違法取引の摘発だったりするわけです。

見てきたような嘘をいいに聞こえるかもしれませんが、納税者をクライアントとして扱うと宣言しているIRSも犯則調査部門は、何でもやります。議会リポート等で報告されているのは、レジの金を盗んだことが見つかって解雇された元従業員が、勤めていたレストランは、麻薬取引の舞台だと通報し、IRSが完全武装で乗り込み、一切合財押収していったものの、結局、がせねただったなんて話は、あるのです。

アメリカ映画やテレビ映画にFBIとかCIAは出てきます。でも、IRSは出てきませんよね。ただ、アル・カポーンは、結局、別件の脱税で死ぬまで監獄暮らしになったってことです。

日本の査察と特捜の関係ってこんなのとはちょっと違いますよね。

国税と社会保険を一体化させて共通番号を用いて歳入庁を設けるということには、基本的に、反対です。
あまり他の人が指摘しないことを理由としてあげておきます。
社会保険庁に不正が生じるのは、徴収だけではなく、給付(医療保険、年金保険、補助金等)があるからです。この点に関して、日本の国税では、還付金詐欺がどの程度存在するのかは別にすれば、国税当局自体は比較的不正の少ない役所なのだと感じます。

共通番号制度をいれると、国税、地方税、社会保険という異なる部門で情報の共有化が行われるわけです。
共有情報を有する、あるいはそれに接することのできる人間の数が増えれば増えるほど、情報漏洩の機会、危険性は、一般的に高まると考えられます。
国税当局の肩を持つわけではないですが、情報漏洩、個人情報管理の問題に関して言えば地方税、社会保険関係の役所の脇が甘かったのは周知の事実です。国税当局からの情報漏洩等が皆無だなどというつもりは、毛頭ありません。単なる比較の問題です。

アメリカは脱税通報者に賞金が出るって前にも書いたのですが。
Beware the IRS Rat: Tax Cheats and Paid Informants
By Maryam Ansari on February 8, 2010 11:45 AM | No TrackBacks

If you have any tax skeletons in your closet, beware of the IRS rat. They're everywhere, scurrying about our small and large business in search of fodder; running rampant in our accounting departments, our social circles and yes, even our homes.
http://blogs.findlaw.com/free_enterprise/2010/02/beware-the-irs-rat-tax-cheats-and-paid-informants.html
IRSのねずみは身近に潜んでいるぞと。

このFindLaw というサイトは、アメリカの法律を調べるのに便利なサイトです。
法律の条文や過去の判例検索ができます。

ユーロ圏で問題なのはギリシャやアイルランドじゃないとクルーグマン。February 8, 2010, 7:41 pm
Euro perspective

Big problems in Europe, no doubt. But it’s easy to lose perspective on the size of the Greek problem. So here’s a chart showing 2008 shares of eurozone GDP:
http://krugman.blogs.nytimes.com/2010/02/08/euro-perspective/
問題は、スペインだと。
February 7, 2010, 6:09 pm
Know Your Deficits

Brad DeLong catches Ryan Avent, unusually, making a whoopsie, confusing current account deficits with fiscal deficits. When I say that the problems of the euro do not, in fact, have much to do with fiscal irresponsibility, here’s the picture I have in mind:
http://krugman.blogs.nytimes.com/2010/02/07/know-your-deficits/
グラフで見ると解りやすいです。

アメリカは、まだ負けないぞ、セインツだって勝ったし(とは、言ってませんが)。
Op-Ed Columnist
America Is Not Yet Lost

By PAUL KRUGMAN
Published: February 7, 2010

We’ve always known that America’s reign as the world’s greatest nation would eventually end. But most of us imagined that our downfall, when it came, would be something grand and tragic.
http://www.nytimes.com/2010/02/08/opinion/08krugman.html
昨日のインディアナポリス・コルツは、後半守備が、がたがたになったとはいうものの、もう少しやりようがあったのかなと。

前半終了間際、それから、試合終了前の5分間、これをうまくタイム・コントロールしたら勝てた可能性があると思いますが、やっぱり、あの、オンサイド・キックの奇襲は効いたですね。

昨日のスーパー・ボウルでのThe Who の映像は何とかtube に沢山ありそうです。

ロジャー・ドルトリーの髪の毛が多すぎるって、タイムズのコラムニストは書いてましたが。

ゴールドワックスを聞いた後に、Betty Davis を聞くとほとんど時代が変わらないのに、この違いは何だって思いますね。
ファー・レフトとファー・ライトだなって思うんですが、どちらがレフトで、どちらがライトかというのは、案外難しい。ぐるっとまわって、どっちも同じ側、レフトか、ライトかは、解りませんが、いるのだって気がしないでもないし。

田舎のねずみと都会のねずみって話で理解することなのかな。

やっぱり、1968,1969年ごろにアメリカの社会、音楽で大きな方向転換が起きて、断絶が生じたのだという風にとらえるべきか。

冒頭とはとんでもなく遠いところへ話を持ってきてしまったように見えますが、案外、つながっているのだと思っている私が変なのでしょう。
頭から離れないキーワードは東インド会社だったりいたしまして。
by nk24mdwst | 2010-02-09 16:50 | economics

what's goin' on?

雪も、一段落。

アメリカの金融機関の利益なんて帳簿上の嘘っぱちか。
January 16, 2010, 3:38 pm
Blip

Calculated Risk beat me to this: the economists at Goldman Sachs are now predicting 5.8 percent growth in the fourth quarter. But they also say that the headline number will be highly misleading: two-thirds of the growth will be an inventory bounce, with final demand growing only 2 percent. In short, it will be a blip.
http://krugman.blogs.nytimes.com/2010/01/16/blip/
J P モーガンの利益は、5.8%上がったというけれど、在庫利益だと。
実質は、2%なのだそうです。

証券会社ですから、保有有価証券は棚卸資産ですl。この在庫の評価益だというわけですね。
キャッシュ・フローを伴っていないんだからどうしようもない。

昨年の所得税法改正法の附則104条に消費税を11年度に増税する手立てを立てるという一文があるのですが、今回のDPJ政権は中期税財政政策を策定していないので、これを廃止するのは止めるのだそうです。
消費税を4年間上げないという公約と矛盾します。

これも非常に重要な問題なんですけどね。政治家と金の問題も大事だけど。
by nk24mdwst | 2010-01-17 14:28 | economics

some changed, other remained

風が強いですね。家が揺れます。

風のせいで家が揺れたのか。まあ、あばら家住まいですからね。家が揺れるような感じがして、室内のドアがガタンという。

遠くのジェット機の爆音を考えると衝撃波じゃないかとも。今にうずくまる我が家の臆病犬が、心配そうにこちらを振り返りましたから。

1937年の予感だと。
That 1937 Feeling

By PAUL KRUGMAN
Published: January 3, 2010

Here’s what’s coming in economic news: The next employment report could show the economy adding jobs for the first time in two years. The next G.D.P. report is likely to show solid growth in late 2009. There will be lots of bullish commentary — and the calls we’re already hearing for an end to stimulus, for reversing the steps the government and the Federal Reserve took to prop up the economy, will grow even louder.
http://www.nytimes.com/2010/01/04/opinion/04krugman.html
時を急いだ出口戦略は二番底以上の災厄をもたらすという教訓は、既に学んでいるはずなんですが。

UBS事件の内部告発者は、不満が治まらない様子です。
UBS whistleblower seeks probe of government lawyers

Tue Jan 5, 2010 5:24pm EST

By Kim Dixon

WASHINGTON, Jan 5 (Reuters) - Lawyers for the whistleblower who helped in the U.S. tax probe of Swiss bank UBS AG asked the government on Tuesday to probe Justice Department lawyers for allegedly making false statements about his case.
http://www.reuters.com/article/idUSN056211520100105
連邦司法省の検事の証言が正しくないと主張しているのですね。
当初、直ぐに協力しなかったと証言されたけれど、その尋問を受けた際には正式なサピーナが出ていなくて、スイス国籍を有していたこの内部告発者は、スイス国内法に従わざるを得なかった事情を考慮してくれと。
言っている事は、解りますが、実際の状況がどうだったのかは解りません。
手続法上の問題であるようですし。

ゆうべ、ちらとNHKのBSでSam Cooke の歌う姿を見て、色々考えてしまいました。
まだ存命中のアール・パーマーが話す姿を見たのが一番でしたが。

The Band に対して、いまひとつ、気持ちの整理がついていないのですね。ほとんど完全に音源は持っているのですが。これをやっつけておかないと先へ進めないようですね。
by nk24mdwst | 2010-01-06 11:48 | economics

monday comes

昨日の夕方からまた、白いものがちらつきだして、寒いです。
いつもなら、1月4日から仕事なのですが、今年は、家にいることにします。宿題があったりして。

タイムズの社説は、非常に的確に日本の90年代のいわゆる「失われた10年」について実に的確な分析をしております。
もちろん、アメリカがその二の舞を踏むなと警告しているわけですが。
Avoiding a Japanese Decade

Published: January 2, 2010

Thankfully, 2009 ended better than it began. Economists talk about green shoots of recovery taking hold. Consumer confidence has improved. Equity markets have soared. But for all the progress, the American economy remains extremely vulnerable.
http://www.nytimes.com/2010/01/03/opinion/03sun1.html
まず、日本の失敗について、不動産バブルがはじけた後の景気刺激策等の対応が遅れたこと、景気対策が奏功し景気回復の兆しが出だしたところで増税、つまり消費税率を上げてしまったので、その芽を摘んでしまったことを指摘しています。
この頃、法人税の課税ベースを広げル事も実はおこなわれていました。
弥縫的に所得税減税を行ったため、結果的に膨大な財政赤字を作ってしまったこと、3兆円にも上る金融機関の不良債権問題に対して、その認識が遅れ、かつ、解決策を見出せなかったこと、さらに、その解決に対して積極的な行動をしなかったことを指摘し、結果的に、その後のアジア金融危機でさらなる不況に直面したと。
まあ、言われなくても、解っていることでありますし、後知恵だといえる部分もありますが。
それから、アメリカの景気浮揚のためにというか、結果的にアメリカのバブルを作る遠因が日本の為替金利政策にあったことや、日本における規制緩和という名のクローにー・キャピタリズムにまで踏み込んでなぞいるはずは無いのですが。

アメリカでも規制緩和というのは、政権や権力中枢に近い人たちがいかにして富を集中するためのシステムだったかという点は同じなんですが。

タイムズ曰く、政権は、今年、さらに小規模な景気対策を行うこと等について、日本の経験を学んでいるとしていますが、まだ足りないという立場ですね。
民主党も含めた議会と共和党が、もっと日本の経験を勉強しろと。

さて、日本は何を勉強すればいいんでしょうね。

失われた10年が始まった頃と現在とで、日本の権力中枢にいる人物は同じ人なのですね。それと、前回は、明らかに政府に統治能力が無く、その後の自民党政権も含めて漂流を続けたのは事実ですね。
昨年末から、同様の雰囲気が感じられるのですが、これを断ち切れるかどう課というのが論点でしょう。

このあたりは、税制改正大綱が要綱になり、さらに国会審議を経て法律になる過程を見極めるというところでしょうか。

方向転換ですが、Steeleye Span の創設メンバーだったティム・ハートが亡くなったのですね。
Tim Hart, Folk-Rock Musician, Dies at 61

By THE ASSOCIATED PRESS
Published: December 31, 2009

MADRID (AP) — Tim Hart, a founding member of Steeleye Span, one of the first British folk-rock groups, died Dec. 24 in La Gomera in the Canary Islands, where he had lived since retiring from music. He was 61.
http://www.nytimes.com/2009/12/31/arts/music/31hart.html
オリジナル・スティーライ・スパンはドラム・レスで、トラッド・ピュアリストというスタイルだったのですが、その後、Fairport よりもはるかにポップ路線に転向したわけです。

タイムズは、別の記事でいつまでも現役を続けているベビー・ブーマー・ミュージシャンが退屈だと。何度もリユニオン・バンドを作るな。
まあ、それはそうですけどね。
ミック、キース、ディラン、スプリングスティーン、タウンゼント、ドールトリーなどという名前が挙がっておりました。

いや、ベビー・ブーマーはしぶといのですよ。

私は、アメリカの定義でいうとブーマー世代ということになるのですが、日本の団塊の世代ははるかに班員が狭いわけでありまして。
by nk24mdwst | 2010-01-04 08:30 | economics

get smart

「それ行けスマート」ってテレビ映画、ありましたね。ドン・アダムズがピンボケ・スパイ役でした。

一番優秀な連中がウォール街に行くようになったのが、今次の世界不況の原因だと。
Op-Ed Contributor
Wall Street Smarts

By CALVIN TRILLIN
Published: October 13, 2009

“IF you really want to know why the financial system nearly collapsed in the fall of 2008, I can tell you in one simple sentence.”
http://www.nytimes.com/2009/10/14/opinion/14trillin.html
昔は、一番できるやつは、ロー・スクールなら判事に、経済学部なら学者になった。それが、今は、一番できのいい連中、頭のいいやつらがウォール街に巣食うようになった。それが諸悪の根源だと。

クルーグマンも、確かにそのとおりだと。
October 15, 2009 , 6:09 pm
Smart guys and Wall Street

I’m a little late on this great Calvin Trillin piece, but it accords with my own more specialized memories from grad school. The year I got my PhD (1977), there was a very clear ranking of desirable career paths. The best economics grad students went into academic jobs; the middle went to the Fed or the IMF; the bottom went, poor souls, to Wall Street.
http://krugman.blogs.nytimes.com/2009/10/15/smart-guys-and-wall-street/
日本でも同様のことが起こったのではないかと思いますね。
東大で一番成績優秀な連中は、氏素性さえちゃんとしていれば、キャリア官僚になった。
キャリアを脱落して政治家になったとか、東大に残って教授になった人って、二番手、三番手だったわけです。

しかし、何とかファンドなんてのが跋扈するようになったころ、一番優秀な連中は、役人になんかならずに、金儲けに走ったのでしょう。弁護士とか公認会計士とか、ファンド・マネージャー、呼び方は色々でしょうが。

ポップスの世界では、どうなんでしょうね。一番実力のある人たちがちゃんと報いられるような時代って、あったんでしょうか。
あったとすれば、それが終わってから30年以上たったんでしょう。

イギリスのワーキング・クラスからブルース・ピュアリストが遅れて出てきたのはなぜか。

ペンタングルとフェアポート・コンヴェンションの違いは、デッドとエアプレーンの違いみたいなものだと思っていた15歳のころが懐かしい。

15歳のときに、つまり1970年に一番聞いたアルバム10枚なんてすぐに出ます。だって、100枚もLP、持っているはずも無かったわけで。
当時、一枚2,000円だとして、100枚あったら、200,000円です。
8年後に娑婆に出たときの基本給が、月95,000円でしたから、15歳のがきが100枚もレコードを持っているはずがないのです。
ギターを持ってただけ、ましですね。

LP一枚買うのも、アマゾンでワン・クリックとはまったく違い、全身全霊をこめて選んでいました。その割に、カスをかなりつかんだかもしれませんが。
正体がアフィリエイトそのものの、アマゾンなんていんちきサイトで、誰がワンクリックの設定なんかするものかです。

予算に限りがあると、思い切って、このラインは無視するとかいうことをしないと、私のような偏執気味の人間は、決断できません。
まあ、だから、ゼップとスライの交換なんてことをしたのですね。
by nk24mdwst | 2009-10-16 19:28 | economics

in bed with flu

今日も冷たい雨が。
経済の先行きはというと
Life Without Bubbles

By PAUL KRUGMAN
Published: December 22, 2008

Whatever the new administration does, we’re in for months, perhaps even a year, of economic hell. After that, things should get better, as President Obama’s stimulus plan — O.K., I’m told that the politically correct term is now “economic recovery plan” — begins to gain traction. Late next year the economy should begin to stabilize, and I’m fairly optimistic about 2010.
来年の後半には経済活動は安定するだろうし、2010年に関しては楽観的だとクルーグマンは言っています。しかしその後はというと。

これまでのアメリカが享受し、世界がその分け前を受け取っていたようなブームは来ないだろうと。バブル待望論をいさめています。そして
A more plausible route to sustained recovery would be a drastic reduction in the U.S. trade deficit, which soared at the same time the housing bubble was inflating. By selling more to other countries and spending more of our own income on U.S.-produced goods, we could get to full employment without a boom in either consumption or investment spending.
アメリカの内需拡大が結局最善の手段であり、アメリカ人が自ら生産する以上に消費することをやめるべきだろうと。つまり、財政赤字と貿易赤字の双子の赤字の内、貿易収支を改善すべきだというのですね。
たしかに、保護主義論に見えます。

しかし、問題点を二つ指摘していて、一つは、アメリカの製造業がこの20数年の間に国際競争力を失ってしまっていることです。いかにして、国際競争力をつけ、付加価値のあるものを国外に輸出することが可能か。
さらにもう一つの問題は、このよう方向にアメリカが舵を切ることは、中国を筆頭とするアメリカへの輸出に頼っている国にとっては受け入れがたいものであろうとも述べています。

個人的には、FDRが、1937年に犯した失敗を引用している次の部分が一番気になるところです。
But once the economy has perked up a bit, there will be a lot of pressure on the new administration to pull back, to throw away the economy’s crutches. And if the administration gives in to that pressure too soon, the result could be a repeat of the mistake F.D.R. made in 1937 — the year he slashed spending,
raised taxes and helped plunge the United States into a serious recession.
http://www.nytimes.com/2008/12/22/opinion/22krugman.html?partner=permalink&exprod=permalink
何度もクルーグマンが指摘していることですが、1937年にまだアメリカ経済が完全に回復していないにもかかわらず、FDRが財政均衡論者に負け、金融引き締め際政策に転じ、さらに、租税負担の引上げを行ったことが、結果的にアメリカ経済が二度と立ち上がれないほどの恐慌を招いたのだという事実の指摘です。

この本当の恐慌の襲来から脱出するための方策は結局一つしかなかったのだと思います。第二次世界大戦と呼ばれている公共事業ですね。
第二次世界大戦は、まず欧州で始まりますが、不思議な始まり方ですよね。独ソ不可侵条約が電撃的に結ばれた後、独ソの二ヶ国によりポーランドに対する侵攻が行われ、分割されてしまいます。
イギリスはポーランドと協定を結んでいたのでドイツに対して宣戦布告するのですが、ソ連に対しては何もしません。この点は、その後の冷戦という虚構の戦争を考える上で重要な視点かと思います。

いずれにしろ、この英仏独伊による欧州大陸における戦争開始に際し、アメリカは参戦の理由が見つからず苦労していたのですね。本当に戦争による需要喚起を一番必要としていたのは何処の国かという話です。

まあ、第二次大戦を陰謀論的な史観で見直してみてももう余り意味がないのかもしれないので、このあたりにしておきます。

アフガン、イラクへの侵攻という形で戦争を行ってみたもののアメリカの景気はそれほど回復の兆しを見せず、中間選挙を前にして、どうしても景気を浮揚させる必然がブッシュ政権があったのでしょうね。
戦争とバブルの両方をやったつけは巨大で世界中の政府や大企業の貸借対照表を毀損したわけです。

クルーグマンが示唆するようにアメリカ人が身の丈にあった消費を始めるという方向転換をした場合においては、膨大な過剰設備が世界中に残るだけです。この過剰設備の調整は、BRICS諸国においては、かなり大きな痛みを伴う調整になるように思われます。

景気の底が見えないのに、そして日本経済の成長の長期的な方向性も見えないのに、つまり、景気回復したときの自然増収の仕組を作りもしないで、3年後の税率引上げを譲らない財務省筋は、どうかしています。
どうして経済をスタティックにしか見られないのか、私には理解できません。おそらく、財務省キャリアのみなさんは自分で、アパートの契約をしたり、教育ローンを申し込んだりといったレベルの通常の社会経済的な行動をとった経験がないのでしょうね。

クルーグマンはブログで、アメリカ南東部諸州の失業率の急激な上昇を指摘しています。
December 22, 2008, 9:28 am
Southern discomfort
Why is this happening? The Slump Belt does sort of look like the “auto corridor”; maybe what we’re seeing is the geographical location of cyclically sensitive manufacturing industries.
http://krugman.blogs.nytimes.com/2008/12/22/southern-discomfort/
クルーグマンがここで問題にしているのは、自動車回廊における失業率です。これらの州が、共和党の基盤であったわけですが、同様にデトロイトの自動車産業の後背地としての役割を果たしていたことの重要性を指摘しています。
アメリカの雇用統計については、Local Area Unemployment Statisticsで見られます。

日本のトヨタが70年ぶりの赤字決算を予想するというのは、New York Times のトップ記事になりました。トヨタにとって良き事は、日本にとって良き事なり、という時代も終わるだけならいいのですが、大きな後遺症を残しそうです。

雇用や医療を崩壊させたのは、非正規雇用につかざるを得なかった人や、医療現場に働く人が悪いのではありません。
そのような状況が生まれることがわかっていてそれを許す法律を作った官僚システムと財界(経済財政諮問会議とも呼ばれます。)と、その法律を圧倒的多数の議席数で通すことを可能にした国会です。
もちろんその国会議員を選んだのは、今の日本人なのですけれど。

Help Yourself なんてバンドがありますが。イギリスのバンドですが、アメリカのあれに似ているこれに似ているという不思議なバンドです。演奏も歌も達者なのですが、正体不明です。
by nk24mdwst | 2008-12-23 13:43 | economics

bureaucracy or what?

午前中、晴れている間に、今年最後の墓参り。今日、この日に生きていられるのも全てご先祖様のおかげさま。
風が無く、暖かい日でした。午後は、急に日が翳り、雨が降ってきました。

マドフのポンジー・スキームとこの2,30年間における金融証券業界における資金投資スキームのどこが違うのか、クルーグマンにしては冷静な批判です。
The Madoff Economy

By PAUL KRUGMAN
Published: December 19, 2008
The revelation that Bernard Madoff — brilliant investor (or so almost everyone thought), philanthropist, pillar of the community — was a phony has shocked the world, and understandably so. The scale of his alleged $50 billion Ponzi scheme is hard to comprehend.
500億ドル、つまり5兆円規模のポンジー・スキームというのは確かに想像を超えています。
So, how different is what Wall Street in general did from the Madoff affair? Well, Mr. Madoff allegedly skipped a few steps, simply stealing his clients’ money rather than collecting big fees while exposing investors to risks they didn’t understand. And while Mr. Madoff was apparently a self-conscious fraud, many people on Wall Street believed their own hype. Still, the end result was the same (except for the house arrest): the money managers got rich; the investors saw their money disappear.
マドフが確信犯的詐欺師だったのは明らかだとしても、信頼性の明らかでない投資商品に投資家の金を巨額に突っ込み、手数料を稼いでいたウォール街の金融家たちとマドフは、結論としては、同じじゃないかというわけです。
100万ドルの年俸はざらで数百万ドルを稼いでいても当然だとみなされていたわけです。
We’re talking about a lot of money here. In recent years the finance sector accounted for 8 percent of America’s G.D.P., up from less than 5 percent a generation earlier. If that extra 3 percent was money for nothing — and it probably was — we’re talking about $400 billion a year in waste, fraud and abuse.

But the costs of America’s Ponzi era surely went beyond the direct waste of dollars and cents.
アメリカの金融セクターはGDPの8%を占めるまでに成長したわけです。これは、一世代前は5%以下だったわけです。つまりこの30年間の間にアメリカのGDPの内3%が、単なる計算上の資金のやり取りで生み出されたということです。
結果的には4000億ドル(400兆円)が詐欺まがいの行為で水泡に帰したというわけです。
アメリカ経済の確信といわれたもの自体がポンジー・スキームだったと難じています。
Think of the way almost everyone important missed the warning signs of an impending crisis. How was that possible? How, for example, could Alan Greenspan have declared, just a few years ago, that “the financial system as a whole has become more resilient” — thanks to derivatives, no less? The answer, I believe, is that there’s an innate tendency on the part of even the elite to idolize men who are making a lot of money, and assume that they know what they’re doing.

After all, that’s why so many people trusted Mr. Madoff.

Now, as we survey the wreckage and try to understand how things can have gone so wrong, so fast, the answer is actually quite simple: What we’re looking at now are the consequences of a world gone Madoff.
http://www.nytimes.com/2008/12/19/opinion/19krugman.html?partner=permalink&exprod=permalink
最後は、グリーンスパンとマドフのどこが違うのだと。

単純にアメリカの借金経済を難ずることができればよいのですが、彼らの過剰消費体質+戦争までやってくれたおかげでこの数年の欧州、東アジア他の好況もあったということなのですね。

労働価値説は意味無いと、今朝の日経で小宮隆太郎氏は一喝しています。私は、別にマル系信奉者ではありませんが、ことはそれほど単純でしょうかね。

夕べも、3曲終わらないうちに寝てしまいました。Asylum Choir などというものを今日は聞いています。
by nk24mdwst | 2008-12-21 13:31 | economics