2008年 07月 09日 ( 1 )

absolutely ugly

夕べは、Seatrain を聞きました。

久しぶりに聞いてみたら、思ったとおり、完全に感じが違いました。
このバンドは、基本的にはAl Kooper, Tommy Flanders, Steve Katz といったメンバーが抜けた Blues Project の残党バンドがマリン・カウンティに引っ越したということなのですね。ただ、キー・パーソンのフルート兼ベースの Andy Kulberg とドラマーの Roy Blumenfeld が残っているので、残党はどっちだともいえますが。
Jim Kweskin Jug Band, Flat & Scruggs でやってたヴァイオリンのRichard Green などが加わるのですね。
ブルース・プロジェクトは、LPも持っていますが、モンタレー・ポップでアンディ・カルバーグ(発音不明)が長々とフルート・ソロをやっていたのを記憶しています。

このバンドは、1969年のファーストと1970年のセカンドがどちらも’Seatrain' というタイトルで混乱します。前者はサックスまでいて、ロック、フォーク、ブルーグラス、ブルースにジャズ風味まで振りかけていてこれが絶妙の味わいになって・・・いません。
時代だったんだなとしかいいようがないですね。奇妙な味の小説なんていい方が昔ありました。ボリス・ヴィアンとかですが、これは褒め言葉ですけど、褒め言葉でなく奇妙な味のバンドです。
奇妙な味でもブレンドが拙い、上手い人もいるし、セッション・プレーヤーの関与も感じられるのですが、曲もへんてこりん、演奏もレベルが落ちます。

セカンドの方は、Peter Rowan がギターで加わったりするのですが、George Martin がBeatles 以後初めてロックのプロデュースをしたものなのだそうです。前にも書きましたが、私はビートルズのよい聞き手ではないのでジョージ・マーティンのプロデュースについて何ともいう言葉がないのです。

ただ、このセカンドの方は、リズム・セクションやギターがおなじみのハリウッドの音がしまして安心して聞けます。
ブルーグラス風味のカントリー・ロック+若干フュージョンというあたりでしょうか。
Steely Dan がブルーグラス色の強いカントリー・ロックをやっているという感じです。ピーター・ローワンがヨーデルやりますし、リチャード・グリーンのフィドルもあります。
しかし、今聞くと、ファズをかけたり、ワウワウを使って一瞬サックスかと聞き間違えるようなところは時代だったんだとしか言えないかなあ。

全体のアレンジというか和声の使い方はオーソドックスなハリウッドのスタイルではないところがあるので、それがジョージ・マーティンの仕事なんでしょうかね。
同時期のスティーリー・ダンやEagles、Doobie Brothers なんかに比べるとはるかにモダンというと変ですが、2年ほど音を先取りしている感じです。
コーラスの用い方なんかがそうなのですね。
ただ、スティーリー・ダンでフィドルが活躍し、ヨーデルが聞こえる、ドラムとベースはビしばし決めている1970年のバンドというのは、やはり売れなかったでしょう。

最初のアルバムでは、アンディ・カルバーグのフルートや、サックスがかなり使われていたのですが、二作目ではそれらが影を潜めています。

ドラムとベースが安心して聞けるアルバムとそうでないものがあるということですね。

この手の音がすると、安心して眠れるわけです。

Captain Beefheart だって、ブルー・アイド・ソウルとして聞かせることができるのが当時のプロダクションの能力だったのだと思います。

Trout Mask Replica に話が飛ぶのですが、あれは、FZのアルバムなのだと思います。Lumpy Gravy と対をなすような感じで、ビーフハートのアドリブを8時間録音して、繋ぎ合わせたのはFZですね。
ビーフハートとFZが仲違いしたのも当然だと最近、感じます。
物好きな私も、トラウト・マスク・レプリカは願い下げです。

この二人は、高校が一緒だったわけですが同じカテゴリーに入れるのは違うのだと思います。
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by nk24mdwst | 2008-07-09 10:36 | 音楽