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2008年 01月 31日 ( 1 )

CHICAGO POEMS

今日は、Carl Sandberg の CHICAGO POEMS からです。

                CHICAGO

   HOG Butcher for the World,
   Tool Maker, Stacker of Wheat,
   Player with Railroads and the Nation's Freight Handler;
   Stormy, husky, brawling,
   City of the Big Shoulders:

They tell me you are wicked and I believe them, for I
   have seen your painted women under the gas lamps
   luring the farm boys.
And they tell me you are crooked and I answer: Yes, it
   is true I have seen the gunman kill and go free to
   kill again.
And they tell me you are brutal and my reply is: On the
   faces of women and children I have seen the marks
   of wanton hunger.
And having answered so I turn once more to those who
   sneer at this my city, and I give them back the sneer
   and say to them:
Come and show me another city with lifted head singing
   so proud to be alive and coarse and strong and cunning.
Flinging magnetic curses amid the toil of piling job on
   job, here is a tall bold slugger set vivid against the
   little soft cities;

Fierce as a dog with tongue lapping for action, cunning
   as a savage pitted against the wilderness,
   Bareheaded,
   Shoveling,
   Wrecking,
   Planning,
   Building, breaking, rebuilding,
Under the smoke, dust all over his mouth, laughing with
   white teeth,
Under the terrible burden of destiny laughing as a young
   man laughs,
Laughing even as an ignorant fighter laughs who has
   never lost a battle,
Bragging and laughing that under his wrist is the pulse.
   and under his ribs the heart of the people,
   Laughing!
Laughing the stormy, husky, brawling laughter of
   Youth, half-naked, sweating, proud to be Hog
   Butcher, Tool Maker, Stacker of Wheat, Player with
   Railroads and Freight Handler to the Nation
.

シカゴといっても、バンドじゃなくて文字通りシカゴの町の話です。
1916年にこのシカゴを収めたシカゴ・ポエムズは出版されていますから、シカゴ・ブルースより一世代以上前のシカゴの有様を語っています。

サンドバーグは、米西戦争に従軍、ウェスト・ポイントを直ぐに辞め、カレッジへも行ってますが、学位はとっていません。
平易な文体が特徴ですね。労働者の町というか働く町としてのシカゴの様子をヴィヴィッドに描写しています。

経済学ではシカゴ大学というのは保守派の牙城ですが、サンドバーグは社会主義に傾倒していました。

シカゴ・ブルース誕生のはるか前、the Roaring Twenties になだれ込もうとしているシカゴです。

大恐慌、その後の第二次大戦参戦による軍需景気により、シカゴにブルースが根付くようになったと思っています。
働き盛りの白人男性の多くが徴兵により欧州戦線や太平洋戦線に送り込まれた一方、軍需産業その他の産業において大規模な人手不足が発生し、その穴埋めは、女性の職場進出ないし南部から移り住んできたアフロ・アメリカンによって行われたわけですね。

Muddy Waters がインタヴューで当時のシカゴのブラック・コミュニティでは、ハウス・パーティが毎日のように行われ、あるいは、バーなどが盛況でブルース・マンは引っ張りだこだったと語っています。

HOG Butcher for the World という冒頭が当時としてはかなり衝撃的だったかなと思います。東海岸のエスタブリッシュメントの嗜みとしてアメリカの詩というのは存在していたような時代だったわけですから。

Youth, half-naked, sweating, proud to be Hog
   Butcher, Tool Maker, Stacker of Wheat, Player with
   Railroads and Freight Handler to the Nation

ここで描写されているのは、シカゴに多いドイツ、ポーランド、イタリア系移民の若い町ですね。
鉄道の終結地であるわけですが、Illinois Central Railroad で、Missippi, Arkansas からアフリカン・アメリカンがやってくるわけです。

Illinois Central じゃなくて、突然ですがPoco に加わるPaul Cotton のバンド Illinois Speed Press は、ロスというかハリウッドの音がします。シカゴ・ブルース風の曲をやってはおりますが。
さて、このギターは誰でしょう。

しかし、20世紀初頭の製造業が勃興し、中西部の穀物集積地として多くの労働者、その多くは当然、欧州からの移民ですが、がアメリカン・ドリームを夢見て汗を流して働く若い国アメリカの姿が眼前に現れるような詩です。

情報が全てという現代アメリカとはかけ離れていますが、アメリカにもこういう時代があったのです。

日経の経済教室欄のコラムで、情報社会と経済について東大教授が書いています。曰く、人間は情報を利用するものなれど、肉体という、脳といいかえてもいいのですが、その束縛からまだ解き放たれていない。

あまりに単純で馬鹿げた論議です。情報と生体=物質論は生物の誕生と同時に起きていて人類が誕生してからの話ではないのですよ。

逆に、Virus の本質、完成度の高さを知るべきです。ウィルスは、遺伝子情報そのものだけを有する生命体ですが、環境によって生命と物質の境界を行き来するわけですから。
ウィルスの本質は、遺伝子情報そのものであり、環境により生物となったり物質となったりするという意味です。
by nk24mdwst | 2008-01-31 17:00 | Poetry