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the man was not satisfied, was he?

Delaney & Bonnie について、簡単に総括します。
1968年にStax が最初に契約した白人アーティストになるところからです。
アメリカ社会における1968年の意味については、別にどこかで考える必要があると思います。当時のアメリカ社会における緊張の意味を、史上初の黒人大統領候補が大統領選を戦うと年に問い直すことには意義があると思います。

ディスコグラフィは、
1.Home - Stax, 1969
2.Accept No Substitute - Elektra, 1969
3.On Tour with Eric Clapton - Atco, 1970
4.To Bonnie from Delaney - Atco, 1970
5.Motel Shot - Atco, 1971、
6.D&B Together - Columbia/CBS, 1972
というところですね。

3 がおそらく一番売れていると思いますが、これは後回し。
最初のスタックスからのアルバムですでに彼らのスタイルは、完成されています。ですから、以後のアルバムについては、その後のデュオとしての進歩があるわけでは無いので、採り上げている楽曲、バックのメンバー、アレンジがどうかということで好き嫌いが出るだけでしょう。
だから、デュオとして評価する価値が無ければそれだけのことです。

スタックスは、他に売らなきゃならない、というより売るべき本物が沢山あったので、D&Bを本気にプロモートするはずも無く、売れなかったわけです。
なぜ、彼らとスタックスが契約したか、あるいは、無名の彼らがなぜ契約できたかということの方に興味がありますけれど。

このレコーディングでは、基本的に当時のスタックスのオール・スター・セッション・バンドがついているわけです。Donald "Duck" Dunn, Steve Cropper, Booker T. Jones, Al Jackson, Jr. 、それに Isaac Hayes というわけでこれにホーンとコーラスが加わる。
ハリウッドで録音した曲もいくつかあります。こちらは、2.で中心となるメンバーがバックということです。

アイザック・ヘイズは、今年の8月10日に亡くなりましたが、新聞等ではShaft のテーマの作者として紹介されていたようですが、1960年代のスタックスにおいてブッカー・T・ジョーンズと並ぶ作曲家でDavid Porterとの共作ですが、 "You Don't Know Like I Know", "Soul Man", "When Something Is Wrong with My Baby", "Hold On I'm Comin" 他多数のヒット曲の作者であり、アレンジャー、セッション・キーボード・プレーヤー、プロデューサーだったというわけです。

スタックスを離れたディレイニー&ボニーは、エレクトラと契約し2を録音します。バックは、Leon Russell、Jerry McGee、Carl Radle、Bobby Whitlock、Bobby Keys、Jim Price、 Rita Coolidge、Jim Keltnerというわけでハリウッド勢が主力となるわけですね。
アル・ジャクソン・ジュニアとジム・ケルトナーとドラマーと変わったのが一番大きな違いであるように感じます。ケルトナーは、いいプレイをしていると思います。

3では、ドラマーがJim Gordon に代わっています。オーヴァー・ダブもあるし、世界一のリード・ギタリストがいる演奏ですが、特に語るにたるほどのものではないと思います。

ただ、ここでDelaney, Bonnie & Friends と名乗りだし、実質的にLeon Russell が前面に出てくるのに対して、金でもめ、ボビー・ウィットロック以外のメンバーは、Joe Cocker のThe Mad Dogs & English Men の方へ行くのですね。
こっちでは、ゴードンとケルトナーのダブル・ドラムになるのはご周知のとおりです。

この手の大編成のバンドによるゴスペル風のロックは、おそらくリオン・ラッセルのアイディアでネタ下はIke & Tina Turner Revue なのではないかと勝手に推測しています。

1970年ごろのランクでは、おそらくジム・ゴードンの方がジム・ケルトナーより上という位置づけだったのでしょうね。

4では、バンドに逃げられたため、Sam Clayton, Kenny Gradney というLittle Feat MK2に参加するメンバーがリズム・セクションに参加します。アトランティック移籍後最初のスタジオ・アルバムですが、メンバーが一定せず、全体に散漫、このデュオの歌手としての魅力をどの程度のものと考えるかによって評価は、異なるのでしょう。Jim Gordon がキーボードでクレジットされているのですが、ドラマーの方ではなく、リード奏者のゴードンだと思われます。

飛ばして、5は。いわばオール・スター・キャストの録音になっていて全体に散漫です。
悪くない楽曲もありますが、ディレイニー&ボニーのデュオとしての魅力をどれほどのものとして捉えるかということでしょうね。

このアルバム を意味のあるものとしてるものがあるとすれば、サックスのKing Curtis、ギターのDuane Allman の二人の最晩年のスタジオ・レコーディングを聞くことができるということでしょうか。
ディレイニーは、スライド・ギタリストとしてRy Cooderを呼びたかったのだそうですが、スケジュールが合わなかった。たまたま、オールマンがニュー・ヨークへ飛んできたという次第。
悪くない演奏をしています。Robert Johnson のクラシックC'mon In My Kitchen 他数曲でオールマンのプレイが聞けます。

Ikketes のボニー・ブラムレットは参加していたという話がよく出ますが、真偽の程はわかりません。

6は、1969年~1971年にかけての複数のセッションの寄せ集めです。まあ、結局、このデュオの実力は最初から変るはずも無く、アレンジがちゃんとされバックのバンドとコーラスがタイトな演奏をしているものは悪くないという感じです。ただし、少なくともこのデュオの歌が嫌いではないという前提がつくわけで、この点に関しては、最初のアルバムから同じです。

歌は無視してタイトな演奏だけを聞けばいいという聞き方をするのなら、Motel Shot を除けば、少なくとも一曲か二曲は、悪くないのがあります。

個人的には、1990年代初頭のFleetwood Mac の演奏を何気なくテレビで見る機会があって、Dave Mason がギターを引いている上に、リード・ヴォーカルがD & B の娘のBekka Bramlett と気付いたときは驚きましたが。
by nk24mdwst | 2008-08-16 13:34 | 音楽


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