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9. QSTを徴収しなければならないのは誰か
 
 一般に、QST制度の下で登録しており、ケベック州内で課税対象の譲渡等をする全ての事業者は、小規模事業者を除いて、州税庁(Ministere du Revenu Quebec:MRQ)から委任を受けているため、受取人からQSTを徴収し、州税庁に納付する義務があることになる。
 州税庁のためにQSTを徴収する義務に加えて、事業者は各課税期間における差引税額を計算し申告書を提出する必要がある。
「差引税額」とは、事業者によって徴収されたQSTから仕入税額及び、一定の場合によっては適用される他の控除額や払い戻し額を控除した額である。「差引税額」がプラスであれば、事業者はそれを申告とともに納付しなければならない。差引税額」がマイナスであれば、事業者はそれを申告により還付の請求ができる。
 
 例外として、ケベック州外で作られたものの譲渡等を受けた者は、一定の場合には、自己申告をする義務がある。
 これは、ある者がケベック州内に持ち込んだ、または何らかの理由で持ち込むことになった有形資産の場合で、その者が税金を支払っていたとしたならばその資産に関して仕入税額控除を行うことができなかった場合である。
 言い換えれば、ケベック州内に資産又はサ-ビスを持ち込む、又は、持ち込む状況になってしまった者が登録事業者であり、その資産をその者自身の事業活動だけに消費、あるいは使用する場合を除いて、その者は必ず自己申告をしなければならないということである。
 同様に、ケベック州在住の者が州外で課税対象(ゼロ税率取引を除く)となる無形動産の譲渡を受けた場合や、ケベック州外でサービスの提供を受けた場合には自己申告をする必要がある。これは、その者が税金を支払っていたとしたならば受けられる仕入税額控除の控除を受ける権利がない場合に限られる。
 言い換えると、その譲渡等がその者の事業活動の課程で消費または使用されない限り、ケベック州外において、課税対象となるゼロ税率取引以外の無形動産の譲渡等を受けたり、サービスの提供を受けた者は自己申告をしなければならないと言うことである。
 
10. 譲渡等の種類
 
 QST制度における譲渡等には三種類ある。税率7.5%の譲渡等、ゼロ税率の譲渡等(0%による課税対象の譲渡等)、そして非課税の譲渡等である。
 
 課税対象になるのは事業活動中の譲渡等で、QSTが7.5%の税率で適用される場合である。事活動中の譲渡等なので、事業に関連する支出について仕入税額控除が受けられる。
 
 ゼロ税率の譲渡等も事業活動中のものは課税対象であるが、課税率は0%である。これらは課税対象の譲渡等に該当するので、仕入税額控除を受けることが可能になる。ゼロ税率の譲渡等は、次の通りである。
●処方薬、及び生物学的物質の譲渡等
●医療、及びその補助的装置の譲渡等
●基本的食料品の譲渡等
●農業、及び漁業関連の譲渡等
●輸出、例えば、一定の売買条件に従ってケベック州外に送る意図を持つ受取人へのケベック州内で作られた有形動産の譲渡や、ケベック州在住でない人に対するケベック州内でのサービスの提供
 また同じくゼロ税率の譲渡等中には次のようなものも含まれる。
●ツアー・パッケージの提供 
●(乗客及び貨物の)輸送サービスの提供
●国際的組織やその代表者等のための一定の譲渡等
●金融サービスの提供
 連邦の物品・サービス税制度(GST)では、非課税取引とされている金融サ-ビスの提供が、ゼロ税率の譲渡等として扱われていることはケベック州の税制度における特徴と言える。ゼロ税率の譲渡等は、課税対象となる取引となるので、事業に関連する支出に関しては仕入税額控除を受ける権利があることになる。
 
非課税取引
 
 非課税となる譲渡等とは事業活動の課程外でなされるもので、それらは課税対象の譲渡等には該当せず、従ってQSTの対象とはならないことになる。従って、そのような譲渡等をする者は、それら
の活動が事業活動を構成しないので、それらの譲渡等に関しては仕入税額控除を受ける権利はないことになる。
 非課税取引とは何か。次のようなものがある。
●一定の不動産の譲渡等、例えば、中古の集合住宅の販売や1ヶ月以上の長期賃貸
●保健サービスの提供
●教育サービスの提供
●子供の世話や大人の介護サービスの提供
●訴訟経費扶助サービスの提供
●公共部門団体に対する提供
●フェリー、有料高速道路、及び有料橋
 これらの譲渡等に関する支出関しては仕入税額控除を受けることはできない。
 
11.還付
 
 QSTには、種々の部門や個人に対し、一定の緩和措置がある。細かい点はともかく、 QST制度には、次のような還付がある。
●ケベック州外に出荷され、ケベック州外に在住する者が入手した資産
 以下も同じく還付がある。
●ケベック州外に出荷された芸術作品
●短期宿泊設備
●慣習の一部として負う支出
●被雇用者及びアソシエイト
●新築住居用設備(一定額まで)
●訴訟経費扶助
●誤納付税額
●公共サ-ビス団体
 
公共サ-ビス団体
 
 一定の資格を有する公共サ-ビス団体に関しては、仕入税額控除を受けられない購入についても、支払ったQSTの部分的還付が受けられる。
 例えば、公共サ-ビス団体が非課税取引となる活動の課程内で使用するために、課税対象の資産やサービスを入手する場合などである。公共サ-ビス団体」というのは、非営利団体、慈善団体、自治体、学校、及び病院当局、並びに公立の短期大学と大学を含む。
 有資格の団体が受ける還付の割合は、その団体の種類によって決まることになる。例えば、慈善団体や有資格の非営利団体には一般に50%の還付が適用されている。
 しかし、自治体による譲渡等は、非課税の適用を受けるため、それらの譲渡等を行うために入手した資産及びサ-ビスに関しては、それらの譲渡等の性質上、これらの団体はこの還付の利益を受けることはできない。1997年1月1日以来、そのような資産等の入手に関しての部分的な還付を受けられなくなっていたこれらの団体や自治体に公平な取り扱いを保証することが、求められていた目標であった。
 病院当局は、およそ購入した対価の70%に関して還付を受けられ、学校、大学、及び公立短期大学は47%の割合である。
      
12. 政府とQST
 
 各省、団体、受託者を含むケベック州政府は、他の事業者と同じように課税対象となる譲渡等をする場合、連邦の物品・サービス税(GST)とQSTを徴収する必要がある。同様に、たばこ、燃料、アルコール飲料その他の、一定の資産とサービスに関して払う個別消費税も同じである。
 財政上の免除により、ケベック州政府は課税対象の譲渡を受けた場合、一般にQSTを支払うことはない。また、今回のカナダ政府とケベック州政府相互の課税協定に従って、ケベック州政府は資産とサービスの入手に関して連邦のGSTを支払うこともない。 それに対して、カナダ政府は課税対象の譲渡等をする場合は、GSTとQSTを徴収する必要がある。また、カナダ政府は、購入する際はGSTを支払わなければならない。しかし、カナダとケベック相互の課税協定を理由に、カナダ政府は、購入に関してはQSTを支払うことはない。 
                              エレナ・クロチアッティ
                                      1998年6月

この文章は、10年前のもので古いです。
誤訳、誤解等もあるかと思いますが。
現在のQSTについては、General Information Concerning the QST and the GST/HST
IN-203-V
を見てください。
 
by nk24mdwst | 2008-03-03 13:01 | 租税法(日米以外)


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