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Tax and Seasons

税金と季節感という話になると、12月は、年末調整です。

日本は非常に精緻な源泉徴収制度年末調整制度を持っているのが特徴です。消費税と源泉所得税が日本の国税の基幹税です。

*いわゆる地方への税源移譲に伴い、地方税、国保税等の公的年金等からの特別徴収体制への移行の動きも、取れるところから取るシステムですね。死ぬ人は、勝手に死ねって路線です。

給与所得者に対する源泉徴収制度自体は、アメリカやドイツ、イギリスにもある制度ですが、年末調整制度がこれほど完備しているのは日本だけです。源泉徴収と年末調整を組み合わせた制度によって、大多数の日本の給与所得者は、納税者の地位を与えられていないのです。

*2008.2.5 付記
源泉徴収制度だけを取り上げて日本の特殊性を論じることには全く意味はありません。withholding system は、申告制度であろうと賦課課税制度であろうと基本的には全ての主要国にあります。アメリカ、カナダ、オーストラリア、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデン等みなそうです。
ただし、決定的な違いは、年末調整制度によって課税当局の手を経ること無しに源泉徴収義務者=給与等の支払者レベルにおいて、課税関係が完結する年末調整制度は、日本独自のものです。他の国は、基本的には還付申告が多いわけですが、個人が自己の責任において確定申告等により年税額を確定させる方式をとっているのです。
ちなみに、日本の源泉徴収制度と年末調整制度の創設は、戦時下の昭和15年、1940年に遡ります。戦時特例法だったのです。

消費税、源泉所得税、どちらもそれを負担しているとしている国民から見えない税金が基幹税であるというのは、政府にとっては非常に好都合ではありますけれど。

しかし、アメリカが1980年代に社会の経済構造、雇用環境が大きく変貌しIRSは、その組織自体を1998年改革法によって改変せざるを得なくなりました。現在の日本は、おそらくそれと同様のことが起こっているのだと考えています。

IRSの組織再編の背景には、当然当時のアメリカにおける産業構造、雇用構造の変化があったわけです。
IRSは、1998年改正法制定前は、日本と同様、地域ごとに別れた分権的組織でした。すなわち、申告書を収受するサービス・センターがあり、それとは別に、現在の日本の国税組織のように局、署、事務所というよう地域ごとに階層化されていました。
分権的組織だったという意味は、それぞれの地域ごとに審理部門、不服審査部門等の部門が存在し、管轄によって異なる判断を下していたという実情がありました。

改正法制定後のIRS再編によって、納税者の態様別の組織に改変されたわけです。

*IRSは、組織再編によって、W&!(給与・投資所得者部門)、SBSE(小規模・自営事業者部門)、LMSB(大中規模企業部門)、TE(非課税免税団体部門)というように、マーケティング理論に基づき、納税者の態様別組織に変わりました。

従前の組織が、新しいアメリカの経済状況、雇用状況にそぐわなくなったからです。つまり、従来のように、定期雇用されている人が大多数を占めるような社会で亡くなったということが前提にあるわけです。
by nk24mdwst | 2007-12-19 17:06 | 租税論


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