ツイッターを始めて、かれこれ、2年になるのかな。このブログの定期更新が終わった頃というわけですが。色んな人が、色んなことを、好き勝手にいうのは別に構わないのでしょう。身近なことから、政治経済、歴史観、短い言葉の端々に、その人の人間がやはり表れるようです。私のように、思いつきでだらだらと文章を書く人間には向いていないメディアだと思いながら、いまだに続けている。
横道にそれないで、今日書きたいこと、書きましょう。いわゆる陰謀史観、特にユダヤ金融陰謀論というのがかなり幅を利かせているのに、少し驚きました。どの程度の人がどのレベルで理解し、発言しているのかは不明なのだけど、そういう文脈で発言する人が少なくないのですね。 私は、1980年ごろにその手の本をかなり読んだので、何を今更言っているのだっておもいますが。当時は、その手の本は、いわゆるトンデモ本扱いされていたのですけれど。 アーサー・ケストラーの本は、陰謀論とは余り関係ないですが、ユダヤ人という定義について興味深い指摘をしていたことを覚えています。これに余り深入りするつもりもなくて、私の基本認識は、ユダヤ人という人種は存在しない。いるのは、ユダヤ教を信奉する人たちであるということくらいです。 アシュケナジーとスファラディーの違いなんてことは、知ってて当たり前ですし。 アメリカでは、ウォール街の金融資本は共和党支持、ユダヤ人は民主党支持(FDR連合が存在していた頃の話ですが)などとくくると、ウォール街の金融資本ってユダヤ人が握っているんじゃないかって混ぜ返したくなります。 英米蘭の金融資本の正体が何なのかというのは、とんでもない難問で、ユダヤ陰謀論レベルでは答えが出ません。 フリーメーソンだのイルミナティなんてものも、「ダ・ヴィンチ・コード」なんて本で一般大衆の前に提示されちゃったわけで、かえって嘘っぽく感じたりするのも事実です。まあ、映画なんかでメーソンのシンボルは、よく使われてますね。この前見た、ロビン・フッド(ラッセル・クロウだったかな)の映画でも、ロビンの父親は石工だったなんてね。 ロビン・フッドの話は、小学3年生の頃、岩波のロビン・フッド物語を読みました。ハワード・パイルのやつですね。リトグラフが記憶に残ってます。15歳の頃、ブリティッシュ・トラッドのファンになり、ペンタングルとかフェアポート・コンヴェンションなどを聞き始めました。ペンギンから出ていた、イギリスのバラッド集(譜面付き)をその後、入手し、一人で歌って楽しんでました。ロビンの歌もちゃんとあって、知ってるとおりの話だなと。いや、なに、ラッセル・クロウの映画は、ロビンものとしてはいただけないなといいたかっただけです。 アーサー王の話も、勝手に変えちゃ、駄目ですよ。 ユダヤ人の話とどうつながるのか。 一神教という抽象性の高い宗教って理解できないということ。それと、一神教は基本的に一つの根っ子から出てきた分派同士だから、近親憎悪的に憎みあうのだなって感じること。一つの神様の取り合いなんでしょ。 私は、経済学者で複式簿記で説明しないやつを信用しません。日本の経済学者で複式簿記を使って説明した人を一人しか知りませんが。この複式簿記システムというのは、実に優れたもので、おそらくその起源って、教科書がいうような中世イタリア商業都市時代よりはるかに古いのではないかと推測しています。バビロンの昔からあったのではないかと。貨幣経済が始まると同時に、こいつを使わないと商売できませんからね。 バビロンまで遡ってしまいましたが、旧約聖書にもバビロン虜囚なんて話があるわけで。これを結びつけるだけのネタは持ってませんし、結び付けようとした人も知りません。 複式簿記を武器にしたユダヤ教を信奉する商人たちの血脈が続いているという具合に話を進めると陰謀論の世界に上手くはめ込めるのか。 ちょっとまずい感じになってきました。十字軍によるビザンチン破壊が、中世地中海における交易を変え、金融センターがイタリアの都市国家に移り、さらに、バルセロナへと移る。イベリア半島の再征服と新世界の発見、プロテスタントの登場(原理主義回帰でしょ)、なぜ、スペイン領だったオランダにプロテスタントが登場したか。ニューヨークは、もともとニューアムステルダムだった。英蘭東インド会社とは、なんだったのか。 英米における三つの市民戦争の意義はなんて、話が拡散するばかりで。清教徒革命、独立革命、南北戦争を一つの流れの中でとらえないとイギリスとアメリカという従兄弟国家(オランダも入るのかもしれない)の正体が見えないような気がして。 蛇足。フランク・ザッパの反宗教主義の先見性については、レーガン以後の宗教国家としてのアメリカを見るにつけ、これもよく考える必要があるわけです。 手仕舞いしようとしてまた風呂敷を広げている馬鹿なやつだ。
by nk24mdwst
| 2012-09-24 18:17
| 音楽
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