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lop a flop

23年度税制改正法案が出されましたが、税制改正大綱のほうは、何か間違いがあったとかで書き直されているとか。要綱だけで50頁もありますし、とんでもない大改正ですからね。
税制改正について実体法、手続法についてこれまで税制改正大綱にもとづいて議論してきたわけですが、これからは、この法案、要綱で議論しないといけません。

ツイッター上では、ザッパ・ビーフハートのディスク・ガイド本ネタで盛り上がっているようです。私は手にしてないのでなんともいえないのですが。FDさんは、ご自分のブログでビーフハート関連で間違いをいくつか見つけたと書いておられますが、ザッパに関しては、事実誤認、その他誤りの指摘が、雨あられのようです。
勇気のある人もいるものだと思います。

一つだけいえるのは、ザッパとビーフハートを同じ本にぶち込むということ自体が根本的に間違いだということですね。もし、一緒に論じるのだとしたら、たまたま、同時期にカリフォルニアの砂漠の同じ高校に通い、音楽的な交流もあった2人のバックグラウンドにおける共通点と違いを指摘した上で、その音楽活動の中で何度か交差しながら、最終的に全く違う方向で自らのスタイルを確立したということをきちんと論証しなければならないのだと思いますね。ディスク・ガイドのレベルで採りあげるのは不遜です。
あまり、書くと墓穴を掘るのでこれくらい。

ディスク・ガイドとしては、現実には既にウェブ上にあまたのスーパー・ファンが作っていて、日々アップ・デートされているのですが、その日本語版というべきものが存在しないので、そういうものはあったほうがいいかなとは思います。
ガイドとして私が望むのは、オリジナル・アルバムの発表がいつか、録音データ、収録曲データの正確なものですね。いつ、どこで、どの曲をどのようなメンバーで録音したか。それは、どれにどのように収録されているか。ブートまで含める必要性は、もう、あまり感じないのですが、ブートを含めるなら音質の評価があればよし。
アルバムや曲のできその他の評価は十人十色だからあってもなくてもいい。無い方が気分を害されずに済む。

日本語で分厚いザッパ論を2冊出されている方がいらっしゃいます。文体や批評姿勢が気に入るかどうかというのは個人的な好みなので書きません。この書き方は積極的ではないと解ってしまいますけど。
アレだけのものを書くのなら、もう少し海外の文献、ウェブを調べるべきだと思います。ザッパの自伝が一番といえば一番なのだけど、毀誉褒貶はあるにしろ、Barry Miles, Ben Watson, Neil Slavenの本は最低限、目を通しておかないとまずいでしょう。
Scott Parkerさんの本までアマゾンで入手できる時代だし。

評論を書くのだとしたら方針を決める必要があります。ザッパ、ビーフハートに限った話ではないですが、最初が良くてあとはずっと下降線だという論理、だんだん良くなりピークの時期があってだんだん行き詰るという論理、最初からどんどん成長、進歩を続けて最後のものが一番いい、という三つのどれかの論理を選んでそれにそってでっち上げる。無責任ですいません。

細かく言えば、出来不出来はアルバムによって異なるし、アルバムの中でもいい曲、悪い曲があるのは当然。この良い悪いって所詮、個人の価値判断が入るので他人に押し付けても無駄でしょ。税務訴訟においても価値判断が入るのだってことを忘れている人は、駄目ですよ。

私は、面倒くさいのでザッパとビーフハートはだんだん良くなる法華の太鼓で、最後に行けば行くほど、その作品は素晴らしくなるのだという論理で捉えることに決めました。他人に押し付けません。理屈をつけろといえばつけられます。
ピークがある論でもいいのですが、このピークがどれなのかというのが、聞くたびに異なってくるので、止めました。

ザッパとビーフハートを同列に論じるつもりはないのですが、それぞれのファースト・アルバムをどう評価するというのが案外、一番難しい。ファースト・アルバムが彼らのその後のアルバムにどのように反映されているかは、まだわかりやすいのです。どうやってあの時代にあんなファースト・アルバムを彼らは出したのかというのは、戦後のアメリカのブルーズ、ロックンロール、リズム・アンド・ブルーズ、ジャズ、さらに西洋古典音楽、ハリウッドとカリフォルニアの砂漠、等々考えるべき要素が多すぎて難しい。だから、ただ聞いて楽しむのがいちばんです。
オット、ファーストが苦手っていう人も少なからずいるんでしょうね。

12歳のときに聞いたFreak Out!、13歳のときに聞いたSaf As Milk、それぞれの印象は、今とは全く違います。これらのアルバムを出したとき、ザッパもビーフハートも26歳前後で、もう、十分音楽業界にいて、大人でした。同時代のガレージ・バンド上がりとは全く違います。マジック・バンドは永遠のガレージ・バンドだったということもできますけど。

1960年代後半、日本の片田舎で、50年代のアメリカのロックンロールやリズム・アンド・ブルーズ、ドゥーアップ、ハリウッドの映画音楽に対する知識(聞かなければ知識にはなりません)があるはずもないので、結局、当時は何もわかっていなかった。今もわからないけれど、少しは、アメリカの60年代というのが何だったのかなということは、客観的眺める資料はそろっている。

ザッパは膨大な作品群があるので、どれから始めようかということで困るのですよね。
だから入門書は、ディスコグラフィにフローチャートをセットするというアイディアはいかがでしょうか。イエス、ノーで矢印をたどるやつ。
ザッパを聞いたことがある、無いから始めるのですね。
あとは、演歌がすき、嫌い、とか、阪神ファンかどうかとか、お盆に墓参りに行くかどうかなんて感じで。投票には必ず行くかどうか、なんてのも良いかもしれない。

活字になってから、しまったって気づくことは、幾度も経験しています。誤植、校正漏れ、なんかならまだ良いです。全然、見当違いのことを書いていたとか。
他人の振り見て、我が振り直せ。

Neil Slaven の本は良いと思います。それからLowell Georgeについて書かれた本ですけど、Rock'N'Roll Doctorも面白かった。

古本で、Richard Thompsonの自伝を入手したので繁忙期が済んだら読もうと思ってます。
by nk24mdwst | 2011-01-29 08:09 | 音楽


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