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whim and myth

クロヨン論議は、正しいかというのがまず一点。

所得の把握率に関して、給与所得者が9割、事業所得者が6割、農業所得者は、4割だという議論です。

いわゆる事業所得が国税収入に占める割合、さらに農業所得が国税収入に占める割合を考えるとこの議論に意味があるのかって思いますが。

それから、毎年国税庁が税務調査による脱漏所得額を公表しています。
これは、所得額、つまり差額概念ですから、収入の計上漏れ、経費の過大計上の双方が影響しているということですね。

収入の計上漏れ、つまり過少申告と必要経費の過大計上、つまり過大申告に関しては、税法の規定に合致していないもの全てが含まれているということも念頭に入れておく必要があります。

売上げ除外とか架空経費の計上といった本当の脱税行為と、期づれ、つまり、期間損益計算上の誤りとがあるということですね。
前者は、当然問題ですが、後者は、調査対象となったX年度の収入とすべきものをX+1年度の収入として計上した、あるいは、X+1年度の必要経費とすべきものをX年度の経費としたというものです。
これは、X年度においては所得として加算されますが、同額がX+1年度で減額されるわけです。

さらに、所得税の必要経費には、家事関連費という概念があり、家事費と必要経費の判別が難しいものが存在するということですね。この部分に関しては、見解の相違が生じえます。

大きな所得、課税の脱漏は、当然所得金額の大きなところに存在するのだと思いますけれど。

ここで、問題は、例えば給付付き税額控除を導入する場合において共通番号制度は不可避かということです。
給付付き税額控除をどのようなものとして設定するかによりますが、例えば18歳未満の扶養親族を有する場合において、扶養親族一人に付き38,000円(38万×10%)の給付付き税額控除を適用できるというシステムの導入に関しては、番号制度は、必ずしもなくてもいいわけですね。

上記の給付付き税額控除適用要件に関しては、現在の所得税法に存在する用語の定義以外のものは用いていません。
扶養親族の定義は、現在の所得税法にいう所得制限をそのまま用いるということです。

何が言いたいのかというと、番号がないとこのような給付付き税額控除を導入できないと主張することは、現在の人的控除が不正の温床になっていると主張するのと同じだということです。
実際には、市町村レベルにおいて名寄が行われ、扶養控除の是正は現実に行われているのですね。

ただ、この市町村レベルにおける名寄ができなくなっているという前提を持ってくるとすれば話は変わりますが。

雇用の流動化、定期雇用者の減少等、種々の要因によって、個人の所得を把握して名寄することが現実に難しくなっているのは事実なのだと思うのですが、それらに関して、具体的な数値等の統計資料は公表されているのを知りません。
by nk24mdwst | 2010-03-02 15:55 | 租税法(日本)


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