昨日の晩は、ボビー・ジェントリーを聞いて、それからゲーリー・ライトのソロを聞いて、今朝は、マラードを聞いて、といつもと同じ脈らなくのなさです。
音楽について書いてはいますが、私は、研究者ではありません。単に音楽を聴くのが好きだというだけです。 音楽を聞いているだけじゃなくて、それを材料にとって何かを書くときどういうアプローチをとるかという問題なんて考える必要もないのですが。 ある楽曲について、その演奏、歌詞の内容、音楽的な分析、音楽的な背景、他の楽曲、他のアーティストの比較、その音楽の作られたときの音楽市場の状況などということに絞って書けばいいのでしょうね。 ただ、私の場合は、音楽の話も、昨日の晩飯の話も、政府税調の議論も、アメリカの租税訴訟の話も、それからアメリカの政治状況、歴史、社会背景、こういったものについて、自分が関心を持つものである限り等価値なのですね。もちろん、自分の中で等価値だからといって、全体の構成も考えずに書きながら考えるスタイルを続けるのは、私の勝手かもしれませんが、それをウェブに載せるとどうなのか。 レーナード・スキナードがアメリカ全体で見ると当時どのようなクラスを代表していたのかなんて話は、アメリカで状況がわかっている人にとっても非常に微妙な問題です。それを、極東の島国で40年近く経った後で、後知恵で、確かな裏づけも取らずに書いていいのかという話ですね。 裏づけというのは、どこにどう書いてある、あるいは、自分が実際にこのようなことを見聞したということを抜きにという意味です。 でも、やたらと注釈をつければいいのだとも思いませんし。 まあ、いつも採り上げているというか聞いている人は、かなり限定されていて、聞いていて感じたことを確認するためには、参照、参考として他のものを聞いたり、調べたりしなければならないとは思うのですが、手を抜いています。 昨日、ある人に演繹的にものを考えるのか帰納法的に考えるのかなんて、やたらと難しい質問をされましたが、わたしは、そういう論理思考をするタイプじゃないのです。 あるとき、突然、あることと、他のこととの間に関連性があると感じるタイプです。それを、本当は、論理的に肉付けしてから書くべきなのでしょうが。 でも、ブッシュ親子の如何に政府を利用して蓄財をしたのカなどという本を読んでいて、アメリカの税制の問題、日本の税制の問題、つまり規制緩和路線の正体に気がつくというのならまだ他人に納得してもらえると思うのですね。 ところが、税制の話から貧困、格差、階級、差別ときてレーナード・スキナードのことが頭に浮かぶ。あるいは、サンクウェンティンは、カントリー・ファンにとっては、なじみだというザッパのThing Fish の歌詞をきいて、これは、ジョニー・キャッシュを指しているわけだというあたりで止まらず、アーカンソーから違う方向へ連想が進むのですね。 クリントンだけではなくて、アーカンソーというのはアメリカ南部民主党にとって、あるいは、ウォール街の金融部門にとってもいろんな意味があるのだなどと話が飛躍するわけです。 などと御託を並べてみたところで何になるわけでなし。 ただまあ、音楽の話についていうなら、ブリティッシュ・インヴェイジョンがアメリカの音楽を変えてしまったということが言われます。これは、事実だと思うのですが、いくつか私がなんとなく感じていることがあります。 アメリカの側の反応としては、西海岸、まあハリウッドで生産されるアメリカのロック、ロックンロールがどう変わったのか、変わらなかったのかというのが一つ。 もう一つは、ブルティッシュ・インヴェイジョンとアメリカ南部のサザン・ロック誕生の関係。 これは、サザン・ソウルの変化にもつながるように思われるのですが、こちらの方はアメリカの社会状況の変化の影響が大きいのだと考えています。 ブリティッシュ・インヴァイジョンの影響を受けたアメリカのロックが、今度はイギリスのロックに影響を与えるのだと感じています。ただ、このいみでは、イギリスのロックは、その影響を受け入れたものと、逆に違う方向に向かいだすものとに二極分化したのではないかということですね。 二極分化というのは本当は正しくなくて、受容の仕方が違ったというべきなのかもしれません。 時間軸を遡って、そもそもブリティッシュ・インヴェイジョンの原点は何かという点。スキッフルというのは良く持ち出されるのですが、アメリカのフォーク・ブーム、ブルース・ブームに触発されたブリティッシュ・フォーク・リヴァイヴァルとブリティッシュ・ブルース・ブームがブリティッシュ・インヴェイジョンと称されるバンドに与えた影響でしょうか。 わき道ですが、アメリカでフォーク・ブームが起こった社会背景、それから、フォーク・ブームの原点探しとしておこなわれたというと語弊がありますが、アメリカにおける、フォーク・ブルース探しという虚構、あるいは、当時のシカゴなどのエレクトリック・ブルースに対するフォーク・ブームを仕掛けたエリートの拒絶姿勢。これは、R&Bに対する差別意識にもつながるのかな。 この辺りまでは、まあ、35年前に感じていたわけではないけれど、この範囲の中にある音楽を聴いていたのだけは事実です。 まあ、ディスコは、パスして、それから、フュージョンもパスして、イギリスのパンクやパブ・ロックは聞いていました。 不勉強で知らなかったのが、パンクがアメリカの南部のロックに与えた影響ですね。 パンクも商業的なのか、社会的背景があるのかなんて問題もありますが。
by nk24mdwst
| 2009-11-09 14:52
| 音楽
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