本日も、秋晴れ、風やや冷たし。
夏休みの日記帳ですね。夏休みの日記なんて、つけたこともなく、日記もつけたことがないのに、こんなものを書き続けているというのも、一種のアディクションですね。 大体、書き始めたときに何を書こうか、決めていないんだからひどいです。朝、起きたときに、頭に浮かんだこと、寝る前に頭に浮かんだこと、全部忘れてますから。 風呂に入って、血の巡りが良くなると色々、思いつくのですが、私の思いつきというのは、例によって、私特有の飛躍を重ねるわけで、頭とお終いがつながらない。 昨日、書いたものなんか、行ったり来たり。 まともに文章修行をした人、あるいは、文章を書いてお金をもらっている人にすれば、読むに値しない屑ですね。 Eddie Hinton のVery Extremely Dangerous は、かなり入手困難な状態だったのですが、今年、再発されたのです。 この数日、寝る前は、エディー・ヒントンを聞いています。 彼のしゃがれ声と、癖のある歌い方は、聞き手を選ぶかもしれません。ただ、単なるシャウターではないわけで。 改めて聞きなおしてみて、彼のギターが、渋いなとつくづく感じています。上手いと思いますね。 速弾きするとか、チョークをきかせるなどという派手なことをしないのですが、独特のグルーヴがあります。実に心地の良いグルーヴですね。上記のアルバムでのホーンのアレンジは、ヒントンがやっていますが、これもサザン・ソウルの王道アレンジですね。 あ、それから、ザッパよりはるかにオーソドックスなジャズ・ギターも上手に弾いていたりして。このアルバムじゃないですが。Bandcestors というコンピは、60年代半ばの盤起こしから、70年代終わりのカントリー・スタイルまでごちゃ混ぜですが。アラバマのヴァン・モリソンみたいな感じで歌っていたりします。 彼は、ピアノも独学で覚えたのだそうですが、Allen Toussaint を手本にしたのだそうです。トゥーセイントと発音するようですが。 ヒントンの家系は、サザン・メソジストの牧師の家です。 昨日、オーティスよりもサム・クックが聞こえると書いたのですが、サザン・ゴスペルの影響を受けた歌唱だと感じます。当たり前のことを言っているだけですけど。 グレグ・オールマンよりは、ゴスペル色、R&B色が強い。ブルースっぽいというなら、フランキー・ミラーやスティーヴ・マリオットの方でしょう。 エディー・ヒントンにささげた Drive-By Truckers のSandwiches for the Road の歌詞です。これを書いた、Patterson Hood は、David Hood の息子です。 知った風な口をきくなというか、Danko / Manuelの歌詞は、言うまでもなく、The Band のリック・ダンコとリチャード・マニュエルをテーマにしています。 リチャードが自殺したこと、彼らの音楽、ダンコの歌への思い。 ドライブ=バイ・トラッカーズは、いわゆるサザン・ロックが始まって、現在、到達したところを示していると思います。 つまり、サザン・ロックが勃興し、衰微し、オルタ・カントリー、サザン・パンク(ジミー・ジョンソンの息子は、この手のバンドをやってました。)、ABBやスキナードの復活、Phish のようなジャム・バンドの流れ、さらにWidespread Panic という大きなサザン・ミュージックの流れを総括しているのだと感じます。 カントリーとブルーズ、ブルーグラスは、全部、横並びに存在しています。複層的に存在してきていると言ってもいいです。ただ、人種の壁、あるいは、クラスの壁が大きくはっきりと存在していて、特に前者は、1970年ごろを境にした、統合政策があったにもかかわらず、却って、南部の人たちのアイデンティティを見失うきっかけになったのでしょう。 ABB とレーナード・スキナードが決定的に違うのは、この壁の存在を最初から無視していたバンド、つまり、ブラザーズという名前、人種混成の編成がそれを示しているわけですが、それと、トレーラー・ハウスで生まれ育ち、まともに学校も行っていないクラスのバンドの違いです。 その意味で、グレグ・オールマンが薬の件で身内を売ったことは決定的にまずかったわけですし、南部のある世代以後の人たちにとって衝撃だったのは、スキナードのクラッシュなのです。 ウォーレン・ヘインズは、スマートにこれを乗り越えたように見えます。仲間の死を乗り越えたにしろ。 それに対して、このバンド、つまりドライブバイトラッカーズは、アラバマで生まれ育つというのはこういうことなのだと、宣言したのですね。だから、このバンドを初めてきいたときは、かなりな衝撃でありました。 彼らも既にいい年ですが、こういうことを宣言するということは、親の世代と自分たちとの位置づけをどうするかということで・・・・抽象的に述べていてもしょうがないですね。歌詞と演奏をきちんと分析して検討する・・・それが日本の田舎ものにできるものか、です。 直感です。直感。いつも歌詞をきちんとつけてるバンドだし。 フッド親子は、マスル・ショールズを一見、貶めているように見える Southern Rock Opera 以後の彼らのアルバムにもかかわらず、上手くやっているようですが、ジミー・ジョンソンはかなり傷ついたと語っています。 また、Gov't Mule を聞いているのです。Allen Woody が存命中の演奏と以後の演奏は、やはり、どこか違いますね。 Warren Haynes は、ABBとかDead なんかといっしょにやって金を稼ぎながら、何かを追いかけているというか。 風貌や声とは違い、ギターの演奏は、技術以上に右手のピッキングを色々変えて音色を変える非常に繊細なものだといつも感じているのです。それと、ハードロッカーだと呼びましたが、守備範囲が非常に広いのは、紛れもない事実で、引き出しの数では、なかなかこれだけの人はいないかなとも思います。 ただ、ここで、Fairport Convention を引き合いに出すのも変ですが、フェアポートもあの交通事故以後、それまでのレパートリーを捨てています。ヘインズもウディの死後、彼ら2人が試行錯誤をしていた方向性を捨てたように感じます。 それから、Matt Abts は、やっぱり好きなドラマーですね。正確なリズムを刻む人ですが、ジム・ゴードン、ケルトナー、ハル・ブレインなんかとは決定的にタイムが遅いかなあ。 リーヴォン・ヘルムほど遅くないし、手数も多いので気にしなければそんなものでしょうが、気になる人には、決定的に駄目かもしれません。 ただ、ハリウッドとジョージアでは、時間のスピードが違うのかな。 遅いと思って聞き出すときになってしょうがないのです、私も。 ここへ、ゴールドマン・サックスがファニー・メイの税額控除余裕額を買い取るという申し出を連邦政府が拒否したという話を持ち込んだり、クルーグマンがさすがに現政権擁護にも疲れてきたとぼやいているなんて話をするのも止めましょう。 最近のGov't Mule は、トゥー・マッチ・レゲェだって貶している人をどこかで見かけました。 この辺りが、ウディの亡霊からの逃避なのかな。 エーット、普通のサザン・ソウル・ファン、あるいは、アメリカ南部の音楽、ブルーズ、カントリー、ブルーグラス、R&B、サザン・ロック、ジャム・バンド(ロックとブルーグラス)、マスル・ショールズの興亡、工房としてのナッシュヴィル、フェイム・スタジオと同じ机の上でアメリカの税制をぐだぐだ考えることに意味があるか。 そもそも、これを同じ机に乗せるのが理解できない。 おっしゃるとおりです。 社会的なものとして音楽を捉えるのではなく、音楽は音楽そのものとして捉えるべきなのだと思います。 アメリカ南部の政治状況、経済環境は、それはそれで、検討に値するものでしょう。 これの背景を知ったかぶりをして、無理に、極東の田舎でこじつけた理屈を考えることに意味があるのか。 レーガン・デモクラットとの登場とか、宗教保守などといったものとハリウッドってそんなに離れているのか。 Zappa は、オーキーやアーカンソー出身のジョニー・キャッシュあるいはエルヴィスを笑いものにします。彼には、彼の信念があってそれをする理由があるのだとは、理解できるような気がしますが。 Inland Empire in California というのは、結局、大恐慌時代にオクラホマから移ってきた人たちが住んでいるところですよね。クリス・ヒルマンは、サーファーになんかなるはずがなかったわけです。ガキのときから、馬に乗っていたわけで。 サーフ・ミュージックが流行っていたから、人と違うことをしようと思ってブルーグラスやったというのは半分、本当かもしれませんが、そもそも背景が違ったのでしょうね。 ここにもう一人、ザッパと同い年のオーキーがハリウッドにいました。リオン・ラッセルです。 彼は、Stranger In A Strange Land で20歳になるかならないでグレイ・ハウンドに乗ってハリウッドへやってきたときのことを歌っています。田舎ものには、恐い町だったと。 この題名、ハインラインの小説と同じですが。 まあ、そのオーキーのリオン・ラッセルがサーフ・ミュージックの興隆の中で小さくない位置を占めているというのは皮肉ですが。でもまあ、リオン・ラッセルは、根っこにはカントリーがあるんでしょうね。 器用だから色んなスタイルをやりますが。 Asylum Choir なんてプロジェクトは、Sgt. Peppers みたいな物を作ろうとした習作なんでしょう。David Axelrod も、似たようなことをやってます。 Jesse Ed Davis は、リオン・ラッセルの追っかけみたいに見えるんですが、カレッジ・ボーイだし、大体、Taj Mahal なんて人は、ブルーズの伝統を背負っているわけではなくて、音楽研究家でしょうが。こういうやり方の元は、John Fahy なのじゃないかとおもいます。これを受け継ぐのが、Ry Coooder ですか。 しかし、ブルーズの地元から来ていたデュアン・オールマンがタジのバンドを見て、スライド・ギターの練習を始めたというのも、つまり、カリフォルニアでHourglass なんていんちきバンドをやっていた成果だというのも笑います。 Hourglass のヴォーカルは、もちろん、グレグ・オールマンですけど、演奏はほとんど、セッション・プロですね。 よくわかりませんが、ディープ・サウスの音楽に惹かれるのは、私が、古い村落共同体の名残が消えつつある田舎に住んでいるからでしょうか。大正生まれの人がいなくなって、昭和10年代生まれの人たちが大きな顔をしている町は、村落共同体が消え、若い人は、行き場を失い、バカな政治家を出してこの国に迷惑をかけていたりするので、代表して謝っておきます。 Scot Turow のLimitation なんて本を読んでいるのですが、トゥロウは、日本では、売れないのでしょう。翻訳が出なくなりました。まあ、アメリカの法律家が書いた法廷推理小説というのは、掃いて捨てるほどあって、その中では、トゥロウは変な文学趣味があるところが嫌われるのかもしれません。 ただ、司法制度の内幕、裁判の実際を一番、克明に描いていると思うのですが。
by nk24mdwst
| 2009-11-07 19:11
| 音楽
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