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so lonely, so sad

今日も秋晴れ、引越し日和、か。

夕べ、久しぶりにアルコール飲料を大目に飲んだので、頭がちょっとぼっとしています。もっとも、今朝は、リサイクルの日で、6時起きしているから、どっちのせいだか。

政府税調が納税者番号制度導入を打ち出しました。これは、民主党のマニフェスト以前に昨年の税制改革大綱で謳っているので、別に驚くことではないのです。
それから、私は、感情的にはともかく、絶対的、ないし、原理主義的番号反対論者ではありません。だって、もう、やたらと番号がありすぎて困るというのが現状と認識しているので。

ただ、番号万能論者は、実務、経済活動のの実際がわかっていないのですね。

給付付き税額控除を導入するために番号制度は不可避か。
前提となるのは個々の納税者の所得把握である。したがって、納税者番号によって名寄を行い所得把握をする必要がある。

この論理は違いますね。給付付き税額控除に所得制限を設けるという前提があるのだとして、その所得把握のために番号が必要かということです。
日経がいまさらながら、トーゴーサンピン、クロヨンを持ち出していたので、馬鹿じゃないのと思いました。政府税調もそのレベルなら、馬鹿です。意図が別にあるなら話は違いますが、だとしたら、悪質な情報操作でしょうね。

例えば、15歳以下の子供等の扶養親族がいる場合に給付付き税額控除を認めるとした場合に、所得制限の話を抜きにすると、最大の問題は、給付付き税額控除の対象となる子供等がいるかどうかの確認です。
この点においては、子供は、納税しませんから、納税者番号というのは正しくないですね。納税目的に使う国民、納税者に関する情報をあらわす番号というものを導入して、それを課税当局で確認できるようにするということです。
このような論理では語られていないように思います。

所得把握のための納税者番号制度という議論ですが、基本的には、事業所得や不動産所得、農業所得、さらに給与所得等のある納税者に関しては課税当局に市町村の税務当局経由のものを含めれば情報は既に集約されるシステムになっています。

所得制限をする場合において、申告不要の所得を設けているわけですね。源泉分離課税の利子所得、あるいは、特定口座を利用した場合の株式譲渡損益です。これらについても、現実には、法定資料として課税当局に情報があつめられているわけです。
ただ、これらは、源泉分離課税なので適正に源泉徴収が行われているか確認するためだけであって、これらの所得を除いたところで、扶養控除等の所得制限を設けられている特例、控除等の適用が受けられるのですね。
これを集約して、これらを所得に含めた上で、所得制限を課す、そのために番号が必要だというのなら話は、それなりの論理性を持ちますが、所得把握漏れの話ではなく、政府が意図的に特定の資産性所得について課税上の優遇措置を採っていることのほうを問題にするべきなのだと思います。

このような所得に関して番号制度がないと機能しないという所得税制もあります。それは、いわゆる二元的所得税論による資産性所得を分離課税し、その中で損益通算を認めるというものです。
クロヨン論議とはまったく関係ありません。

このような意図的な、世論に対するミス・リードは、許せないのだと思いますが。

私は、財務省も政府税調も馬鹿だとは思いません。わかってやっているのだと思いますね。マスコミは解っているのかいないのか。
消費税論議以前、所得再配分論以前の問題です。

それから、国税である個人の所得税において、配偶者控除等の人的控除を縮減し、その代わりに給付付き税額控除を導入するというのは、負担する所得階層ないし、世帯構成において変化が出るかもしれませんが、それなりに理論的な根拠はあると考えます。
しかし、国税で人的控除を縮減したから、同様に地方税である個人道府県見税、市町村民税といった住民税において、人的控除を縮減するということに関しては、徴税上の便宜意外に何のメリットも感じられません。
単純に増税になるだけです。

国から地方への税源移譲という美名の下、個人住民税は、それまでの累進税率を廃し、一律10%の比例税率になり、低所得者にとって負担の重いものになっています。そこへ、人的控除を縮減するとさらに自動的な増税が行われてしまいます。
地方財政における財源論としての議論をきちんと行う必要があると考えます。
地方税、つまり住民税において、さらに給付付き税額控除を導入するというのは、事務量等が増えて煩雑になるだけでしょう。
課税ベースを広げるということであれば、税率の見直し論もあってはいいのではないかと個人的には考えます。従来の累進税率を復活させるべきなのだと思います。

個人的には、老年者控除、あるいは、公的年金控除を縮減したのを再度見直しするということが必要だと思いますね。現状では、結局、昨年末の麻生時代の税制改革大綱と基本的にあまり変わらない路線を歩んでいるように思えて仕方ありません。

なんだか、財務省、それも主計局と主税局が一体となって、日本の新しい政権を引きずり回しているようにしか見えません。
by nk24mdwst | 2009-10-21 16:15 | 租税法(日本)


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