午後から雨だという天気予報でしたが、ちょっとぱらついただけでした。
FZの歌の中で、天気予報にしか関心のない女性を取り上げて貶していましたっけ。私は、天気予報には、まったく関心ありません。当たらないもの。 明日の天気も当たらないのに、今世紀の気候変動の予測ができるのかって思いますが。 景気の予測と同じで、方向性を変えないことですね。景気は良くなる一点張りにするか、悪くなるか一点張りにする。良くなるとか悪くなるとかって、予想を始めると、運がよければ百発百中だってあるでしょうが、下手すると全部、外れます。一点張りなら、常に五分五分。 消費税のことで、hirokichi さんにご質問いただき、居ずまいを正さないとと思いました。 エキサイト・ブログは、検索ワード等がわかりづらいというか、ほとんど機能していないのじゃないかと感じるのですが、このブログは、一定の時期に特定の文字列で検索されることがあります。消費税もその中のひとつなのですが、検索ワードを見ていると、大学のゼミ等、ないし、リポート等でネタを探しているのだなと感じてしまうのですね。 一般論というよりは、かなり専門的というか、税金オタクの用語が出てきますから。 しかし、日本でも政権交代があったわけだし、税経通信での石前税調会長と藤井財務大臣の対談を見ていると、話がかみ合っているようないないような。かつての細川連立政権で国民福祉税7%って夜中に発表して、一晩で引っ込めたって前歴のある連中が政権にいますからね。 この対談で藤井財務大臣は消費税は基幹税だと言っています。べき論としてはともかく、実質的に基幹税となっているのが事実なのですね。 このことの是非は、きちんと再度問い直されるべきでしょう。 原理主義的消費税廃止論とは、一線を画さざるを得ないと個人的には思っています。消費税のような付加価値税が良いと思っているのではなく、国民の間に定着してきた、福祉財源としての消費税率アップに関しては、かなりの国民が賛成していると言う報道があるからです。 と書いてみはしたものの、20年やっているんだから、そりゃ定着しているさと言うことと、税率アップを飲むと言う話とは別ですし、世論調査だってどれだけ信用できるのか。 そもそも消費税の本質なんて、立場で見方が変わるでしょう。 給与所得者で、消費税に関しては、価格の中に含まれているものとして担税者扱いされている人と、実際に課税事業者として消費税の納税義務を負っている人(法人)とでは、考え方は当然違うはずです。 大多数の人が前者なのですね。官僚も学者も前者です。 インボイス導入ですべてが解決するなどと口走る人に関しては、その時点で、もう議論をする意味がないと私は思っています。 世界銀行の支援を受ける条件となっているので、アフリカの部族間抗争に資源争奪が絡んで国内で殺し合いをやっている国もみなインボイスとセットの付加価値税を入れているわけです。それもみんなカウントするから、世界中で100カ国をはるかに上回る導入国があるなんて話になるのですね。 OECD加盟国で、国、連邦レベルの付加価値税が無いのは、アメリカだけです。納税者権利憲章、ないし、納税者権利章典が無いのは、日本だけです。 アメリカにおける付加価値税導入論というのは、まだ小さなところでしか目に付きません。日本では、まだ誰も照会していないと思います。そもそもアメリカでさえ、そんな話を知らない人の方が大多数を占めるでしょう。 アメリカでの医療保険制度改革と関連して財源論としての付加価値税導入論があることを一応、念頭においておくことは必要だと思うので私は、個人的にこのブログにそれを書いています。 アメリカで連邦レベルの付加価値税を導入するかどうかはアメリカの国民が決めることです。また、アメリカが導入を仮にしたとしても、付加価値税が最も優れた税金だなどとは毛ほども考えていません。 心情的には限りなく消費税撤廃論者に近いと個人的に考えているのですが、基幹税という実態がある以上、これを無くすわけにもいかない、代わりの財源をみつけないと、ということです。 例によって下書きをしないで書き進めているおかげで、本当に言いたいことを書くのを忘れるところでした。 日本の消費税は世界で一番課税ベースが広いものであるのは間違いところですがそれだけではなく、おそらく、世界で一番、消費税の課税漏れや脱税が少ない国なのではないかというのが、私の実感です。 石さんは消費税が大切って言っていますし、藤井さんもそう言っていますが、それ自体は勝手ですけど、消費税の申告書、仕入れ税額控除の計算、その下となる帳簿等の記帳、さらには、調査等に立ち会ったことなんかないと思います。 学者さんですから、ジョルジュ・エグレの「付加価値税」という白水社から出ている本は読んでいるでしょう。ヘンリー・アーロンだって読んでるでしょう。 エグレの本は新書本ですが、付加価値税の淵源からきちんと整理されていてまったく古びていません。どうして付加価値税が登場したのかという歴史を知らないと話になりません。 私は、スウェーデン語なんて読めもしませんが、かの国の財務省で付加価値税の申告書の用紙を見たとき、何だ日本と同じだなってすぐにわかりました。逆に、日本ではトヨタのような大企業であっても、近所のラーメン屋さんでも基本的にまったく同じ消費税の申告書を使います。申告書一枚と付表が一枚です。 ちょっと複雑なのは、寄附金収入等がある財団法人、あるいは、国や地方公共団体の公益事業で消費税が課税されるところですね。市町村の水道事業等を思い浮かべていただければいいのですが。 スウェーデンでは、農業、漁業、製造業、商業等、業種によって申告書が異なっていました。つまり、単一税率25%ということになっているわけですが、事業によって課税されるものが異なっているのだということです。 予断ですが、日本や他の国では、例えば税率が5%だとすると、100+100×5%=105という計算になります。 スウェーデンの25%というのは、100→125になるということではないのです。100のうち25%が付加価値税なのです。 日本流の税率に引き直すと100÷(100-25)なので、33.3%なのですね。 これだけの高率になると、生活実感としてどうなるか。要するに、昔日本にあった物品税のように感じられるということです。 100円の33%と100,000円の33%は、率は同じですが、金額的には大きく異なるわけです。 スウェーデン財務省の税務担当者が言っていたことですが、まず、付加価値税が転嫁する、つまり、負担をするのは消費者だというような考え方は意味がない、つまり、私がいつも書いているように神学論争だと。 もらった資料の中で、付加価値税収が企業課税の中にカウントされていたので、私が質問したのに対する答えです。他の人は納得していないようでしたが、個人的にはわが意を得たりでありました。 もうひとつ、スウェーデンは法人税率の低い国です。昔は、老人を湖に突き落として人減らしをしたなんて歴史のある国ですから、輸出で稼ぐしかないのですね。ですから、高率の付加価値税率は輸出産業に対する大きな補助金になります。これは、国民的合意を得ていることです。かの国の話ですが。 ここで書いたことは、前述の質問の後に、法人税率は意図的に低くしているのだと話がありました。 あと、国民の平等度と所得課税の話があるのですが、よその国の話よりも、日本の消費税について、そもそも論として問題点を挙げて検討する必要がありますね。 手がかりは、hirokichi さんのコメントあたりから出発するという事でしょうか。 きょうは、Gene Clark を聞いております。 引越し準備というか荷物を動かしながら、ルーティンと宿題やりつつ、息抜きに、思い付きを書き連ねて精神安定剤としているのです。
by nk24mdwst
| 2009-10-17 17:24
| 租税法(日本)
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