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you don hafta

なんとなく、今日辺りから娑婆も少し動き出したのかな。

きょうは、Leo Kottkeを聞いてます。
仕事をしながら聞くのには、CDをかけかえるのが面倒くさい。'80年代以後のリオ・コトキの音楽は、それまでのアグレッシブさが消え、ある種気持ちの良い環境音楽風に聞こえないでもないです。

きょうは、朝から、郵便屋さんみたいに車で近場を集配して回ったというところです。年末調整ってそういう仕事です。
天気予報が外れっぱなしで、雪が無いから助かります。

昨年だったら、まず、自宅から車を大通りに出すまでに小一時間。5分で来るところを20分かけて事務所に到着。とにかく車を駐車場似いれて、それから、雪かき、また小一時間。
積雪20センチくらいだとこうなります。
最近、それ以上降ることは、めったにないのですけれど。

ギターの音も響かせ方、微妙なピッキングで歌わせるのが芸ですね。リオは、不協和音を多用する人ですが。
12弦ギターのスライドは、抜群に上手いというか、腕力勝負。

ライブでの演奏のほうが張り切っていて、凄いというのが。

どうでもいいことだけど、確か、Ry Cooderは片方の目が見えないはず、コトキの方は、耳が片方聞こえないはずです。

アメリカの税法は複雑すぎると、全米納税者擁護官のNina E. Olesen女史。
I.R.S. Watchdog Calls for Tax Code Overhaul
By DAVID KOCIENIEWSKI
Published: January 5, 2011

The various calls to revamp the nation’s highly complex tax code were joined by a significant new voice on Wednesday — the I.R.S.’s own taxpayer advocate, who urged that the system be rewritten for the first time in a generation.
http://www.nytimes.com/2011/01/06/business/economy/06tax.html
一応、このアメリカの納税者擁護官制度の研究が私のメイン・テーマなのかな。
National Taxpayer Advocate's 2010 Annual Report to Congress!
http://www.irs.gov/advocate/article/0,,id=233846,00.html
しかし、年々、ヴォリュームが増してますね。
今年は、72ページのサマリー、576ページの本体(分割して落とせるようになってます)、162ページの第二部という構成です。
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by nk24mdwst | 2011-01-06 17:29 | 租税法(アメリカ)

no bill of rights but obligations

12月にはいってから、今日も、晴天。
ら生んだー・レコード・ストーリという5枚組みコンピ、安くて楽しい。

ラウンダーです、Rounder, 誤変換もまた犯し、お菓子、お貸、とほほ、ノバかms。

政府税調の動きは風雲急。平成22年度第14回 税制調査会議事録
日 時:平成22年11月30日(火)17時30分~
場 所:合同庁舎4号館11階 共用第1特別会議室
http://www.cao.go.jp/zei-cho/gijiroku/pdf/22zen14kaia.pdf資料が上がってるけど。
この中身のどこが納税者権利保護なんだ。
次第 46KB
平成23年度税制改正主要事項にかかる提言(民主党) 202KB
税と社会保障の抜本改革調査会「中間整理」(ポイント)(民主党) 93KB
税と社会保障の抜本改革調査会「中間整理」(民主党) 201KB
個人所得課税(所得税) 322KB
参考資料 1.6MB
個人所得課税(個人住民税)[資料] 608KB
資料(資産課税) 308KB
資料(資産課税[地方税]) 306KB
資料(国土交通省) 406KB
資料(市民公益税制) 323KB
資料(市民公益税制)[地方税] 183KB
資料(納税環境整備) 259KB
資料(納税環境整備[地方税]) 239KB
資料(要望にない項目等) 260KB
補足資料(要望にない項目等) 614KB
資料(要望にない項目等[地方税]) 456KB
資料(地域主権改革と地方税) 430KB
資料(酒税) 219KB
当面の日程(案) 52KB
http://www.cao.go.jp/zei-cho/gijiroku/22zen17kai.html
11/25の「納税環境整備PT報告書」をそのまま税制改革大綱に盛り込むこと、加えて今年の罰則強化から外れた無申告脱税犯と不正受還付未遂犯の新設も盛り込むこととされたわけで、役所の思い通りじゃないか。

納税者権利憲章制定が納税者運動の悲願だったはずなのに、それが実現するどころか、最後には、「義務憲章」ともいうべき内容が盛り込まれてしまいそう。
何とかならんのか。
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by nk24mdwst | 2010-12-08 09:40 | 租税法(日本)

sun's shining, snow on the mountain top

快晴、雪を頂いた山の頂上を朝日が照らしていて実にさわやかな朝です。

Jason & The Scorchers を聞いているのも変ですが。

政府税調で納税者憲章等についての議事録がアップされました。
平成22年度 第11回 税制調査会(11月18日)
資料一覧
次第 37KB
納税環境整備PTにおける検討状況について 1.3MB
補足資料(納税環境整備PTにおける検討状況関連) 1.7MB
資料(納税環境整備) 814KB
資料(納税環境整備[地方税]) 137KB
雇用促進税制等PT経過報告 126KB
雇用促進税制等PT経過報告(参考資料) 587KB
http://www.cao.go.jp/zei-cho/gijiroku/22zen11kai.html
国税通則法を改正して本格的に一歩を踏み出すことになりそうです。
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by nk24mdwst | 2010-11-19 09:30 | 租税法(日本)

what's up, doc?

もっと金融機関支援が必要だと。
Financial System Support Up $700 Billion In Past Year: Watchdog
By REUTERS
Published: July 21, 2010

Filed at 12:34 a.m. ET

WASHINGTON (Reuters) - Increased housing commitments swelled U.S. taxpayers' total support for the financial system by $700 billion in the past year to around $3.7 trillion, a government watchdog said on Wednesday.
http://www.nytimes.com/reuters/2010/07/21/business/business-us-usa-bailout-support.html?_r=1&scp=3&sq=tax&st=nyt
The Office of the Special Inspector General for the Troubled Asset Relief Programが、今次の金融機関救済プログラムの監視を行っていて、例によって、Neil M. BarofskyというSpecial Inspector General(首席監察官)が議会に報告を出しているわけです。
7月に四半期リポートを下院に提出してます。
Quarterly Report to Congress
http://www.sigtarp.gov/reports/congress/2010/July2010_Quarterly_Report_to_Congress.pdf
例に拠って膨大、282頁。
いつも思うのですが、政府税調煮出される資料なんて10数頁ですよ。それも、委員が老眼なので字も大きい。冗談ですよ。
要領よくまとめられている、さすがは、日本の官僚システムは凄い!!!
アメリカのリポートの話に戻ると、政府の報告なので、当然大統領の政策を擁護していますが、議会からは、裏切り行為だという反発が出ていることを。

上院が環境規制強化法案を通さないのは、馬鹿げていると。
Op-Ed Contributor
What 7 Republicans Could Do
By THOMAS L. FRIEDMAN
Published: July 20, 2010

The hour is late, but there is still a sliver of time to pass a serious energy bill out of this Congress.
http://www.nytimes.com/2010/07/21/opinion/21friedman.html
失業率の上昇が続いているアメリカで、今一番議論されているのが、失業給付期間延長法案の問題です。
トーマス・フリードマンは環境規制強化をすべきだと。環境規制が強化されると、古い発電設備等の更新が必要になり新たな需要、雇用が生まれるのだと主張しています。

クルーグマンがフーヴァー政権時代とFDR政権時代の政府財政赤字のGDP比率を比較しています。
July 20, 2010, 8:40 am
Depression Debt

Brad DeLong does the necessary on Niall Ferguson; no need for me to pile on.
http://krugman.blogs.nytimes.com/2010/07/20/depression-debt/
Niall Fergusonの本は、主義主張がはっきりしている(私の趣味に合うかどうかという問題ではないですが)のはいいけれど、とにかく長い。
上記の補足。
July 20, 2010, 4:20 pm
More Depression Debt

As I noted in this post, the debt-GDP ratio rose much more under Hoover than it did under FDR:
http://krugman.blogs.nytimes.com/2010/07/20/more-depression-debt/
the Millennial Edition of Historical Statistics を読めといってますね。登録して有料購読が必要であるようです。
*住所、氏名、メールアドレス、パスワードを登録すれば無料で利用できます。(追記)

共和党員はブッシュ政権が作った赤字を問題にすべきだとエズラ・クライン。
Republicans now blaming Democrats for Bush tax cuts
By Ezra Klein | July 19, 2010; 11:27 AM ET
http://voices.washingtonpost.com/ezra-klein/2010/07/republicans_blame_democrats_fo.html
いずれにしろ、アメリカは、データが色々あって、それを入手することが比較的容易ですね。
データをどう解釈判断するかは、個人の責任ですが。
日本の場合は、データの信頼性、入手可能性自体が、はっきりしない。

ブログ書いてメール確認して帰ろうと思ったら、脱力させるメール発見。とほほ。

検察無罪論告って、この国は、もしかしたら凄い国かもしれない。

刑事訴訟の弁護人は国選弁護人だから、金にならないので、適当に手続を済ませているだけなんでしょうね。税務援助の税理士は、少なくとも私は一所懸命やりますが限界はあります。
ただのお客さんに一所懸命やっていても理解してもらえないし。
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by nk24mdwst | 2010-07-21 18:41 | 租税法(アメリカ)

counting cases

今日も、朝から暑い。一応、仕事。
Betty Davis を聞いて気合を入れる。

役所の件数カウントについて、ちょっと。

国税不服審判所というのが日本にはあります。
課税庁の課税処分に対して、納得できない場合、納税者は、租税争訟によって争うことが出来ます。
ご承知の方には、余計なことですが、一応、基本を述べておきます。細かいことは省略しますが。

まず、更正決定処分等が下された場合、それに不服な納税者は異議申立てを所轄税務署に対して行うことができます。例えば、麹町税務署で所得税の課税処分を受けた場合に、同じ麹町税務署に対して異議を申し立てるということです。処分担当者とは異なる署内の別の担当者が真理をすることになります。
ここで異議申立てが棄却された場合に、国税審判所に対して不服申立てをすることが出来ます。
国税不服審判所は、国税局単位で設置されていて国税庁内部の組織です。また、国税不服審判所長は、通達と異なる判断を行う場合には国税庁長官の許可を得る必要があります。また、人事の面では、ほとんどの審判官は国税職員で、税務署屋国税局と交流をしています。
独立性が問題だとされる所以です。
国税不服審判所で審査請求が棄却されて初めて、裁判所に対して訴訟を提起することが出来ます。
これを、不服申立て前置主義と呼びます。

アメリカでは、IRS内部の審査部門に不服申立てをすることもできますし、いきなり訴訟に持ち込むことも可能です。アメリカの制度について詳述するのが目的ではないので、この程度にしておきます。

年に一度、納税者の言い分が通った場合として、国税不服審判所で納税者の言い分が認められた場合の件数が発表されます。まあ、ほとんど勝てないのですけどね、納税者は。

本論はこれから、つまり、件数の数え方についてです。

ある課税処分があって、それに勝てば(負ければ)一件かという話です。

具体例を挙げてみます。そんな事件があったということではなく、どのように件数をカウントするかという例です。

社長が売上げを誤魔化していて、つまり、売上除外があるとして課税処分が行われたとします。その法人は、消費税の課税事業者に該当するという前提にしましょう。

仕訳でいえば、役員賞与/売上 ○○○、租税公課/現預金 ○○○(消費税)というところですね。
納税者が修正申告してしまうと、課税処分がないので、この事案については異議申し立てが出来ないのですけどね。だから、修正申告の慫慂が行われるわけです。争いの道が塞がれる。

課税処分としては、何件になるかというのが、本題です。修正申告をしないので全部更正処分等をしたとします。
法人税の増額更正処分、増額更正に伴い、過少申告加算税(売上除外だから重加算税になるはずです)賦課処分、さらに納付までの延滞税賦課処分と法人税関連だけで3件。
役員賞与は、社長の所得に加算されるので、源泉所得税告知処分、不納付加算税賦課処分、さらに延滞税賦課処分とこれまた、3件。
消費税も増額更正処分、過少申告加算税(重加算税になるはずですが)賦課処分、延滞税賦課処分と、やっぱり、3件。

つまり何がいいたいかというと、この事例において、社長による売上除外があったかどうかということを争い、それが認められる(認められない)となったばあいに、この事案は、3×3の9件とカウントされるということです。
もちろん、この事例において重加算税が課された場合に、重加算税の賦課についてだけ争うということも考えられますけれど。
例えば、修正申告をしてしまっていれば、争えるのは、加算税賦課処分、源泉所得税告知処分等の適正性だけになりますが。

要するに、不服審判所における納税者が勝った割合というのは水増しされているということです。一つの争点で買った場合に、何件にもなるということです。
もちろん、分母もそれに対応してはいますけどね。

それから、ウェブで国税不服審判所の裁決要旨を見たり、あるいは、非公開のものを開示請求することが出来ます。このときも、役所流の争点ごとにくくってあるので外部の、要するに一般納税者からするとどこを探せばいいのかわからないというのが問題だと思いますね。

それから、平成7年6月以前脱兎記憶していますが、それ以前のものもデータ化されているはずなのですけれど、これらは大きく推計課税とそれ以外の争点のものとに分けられています。
まあ、それくらい推計課税というのが大きな問題だったということでしょうけど。
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by nk24mdwst | 2010-07-19 10:57 | 租税法(日本)

a call

車を運転して、次の仕事先に向かっていたら、携帯電話に電話。
「君、明日、オーストラリアに行くから、一緒に来てくれ。切符なんかどうでもなるから。」と。
確かに世界納税者連盟の世界大会に行く予定はしていましたが、先乗りの予定は、無く、逆に、一週間余り、外国へ行くので、目先の雑事を片付けねばと飛び回っているときに、突然、かかってきた電話でした。
あの、有無を言わせぬ無理無体を強いる声を聞くことは、もうできないのですね。

現代資本主義国家は、シュンペーターがいうように租税国家である・・・駆け出し税理士のとき、東京まで出かけて聞いた、先生のひと言は今でも、私の心の一番奥にしまってあります。周りの先輩税理士でさえ、手が届かないように見えたあの頃、著作を刊行されている学者の先生に直に、末席でお話をうかがうことでさえ、夢のようでした。
20年近く前の話ですね。場所は、前の東京税理士会館だったと記憶しています。

先生の教え子であるM先生指導のディベート大会を見て、これも雲の上の人たちがやっていることだと思ったのは、やはり17年ほど前でしょうか。

時が経つのは、早いものです。

日税連の公開研究討論会でディベートをでっち上げたこともありました。
租税理論学会で、先生とM先生がののしりあいのけんか腰の議論をするのを目の当たりにしたこともあります。
この消費税をめぐる問題に関しては、M先生の議論の方が正しかったですね。
ヘンゼルの考え方による手続法と実体法の税法上における位置づけの違いについて、私が気づいたのは、今年ですから。
それまでは、どちらの考え方にも一理あるようにも思え、どちらも、完全に納得はできないと言う部分がないまぜになっていました。

ある日、税法学原論の新版が、先生から送られてきたときは、飛び上がって驚きました。
人見知りする私ですが、金を使って東京まで出かけたからには、何かひと言いって帰らないと元が取れないと、好き勝手なことを述べていたのがお目に留まったのでしょうか。
最初に、先生と直接お話したのは、不公平税制ただす会が、納税権利憲章制定についてアメリカの話を聞こうと、全米納税者連盟のPete Sepp 氏を招聘したときだったような記憶があります。

日大の現代税法学会で、話をさせていただいたこともありました。行きつけのおすし屋の二階でお話をうかがいましたっけ。
懐かしい思い出です。

まだ最高裁判決が出ませんが、不動産譲渡損失の損益通算廃止規定に関しての遡及効が認められるかどうかについて、期間税、随時税論が、金子租税法にもありましたし、先生の現代税法学原論にもありました。
所得税は、期間税だから遡及効が認められると国会で立法当事者の主税局長が、金子本を持って答弁していました。
私は、期間税に遡及効は認められるという記述に納得がいかず、先生に直接、質問しました。
事業所得や給与所得と、一般個人の場合の不動産譲渡所得とでは、その性質は本質的に全く違うのではないか。不動産譲渡は一生に一度あるかないかのものであり、その性質は随時所得に極めて類似しているのではないかと。
先生は、真摯に私の疑問に答えてくれました。

北野弘久博士のご冥福を心からお祈りいたします。
残された課題は、大きく、状況は、はるかに厳しくなっていますが。
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by nk24mdwst | 2010-06-21 14:13 | 租税法(日本)

right or left

アメリカの税金問題を中心としている草の根市民運動団体としては、National Taxpayers Union(NTU)Citizen for Tax Justice(CTJ )の二つが代表的なものでしょう。

NTUの方は、一昨年のアメリカのリーマン破綻によって起こった金融危機において、金融機関に対する政府支援法案が上程されたのに対して、強力なロビーイングを行い、下院でいったん否決の議決がなされる運動の中心となった団体です。
基本的に、小さな政府路線を目指すという点では、共和党よりです。主張は、かなり右よりに見えます。
本部は、ヴァージニア州のアレクサンドリアにあります。
副代表のPete Sepp 氏は、かつて、不公平税制をただす会が日本に招聘したことがありました。そのときは、北野先生もお元気で色々お話をうかがったのを覚えています。

一方、CTJの方は、クルーグマンがかなり急進的というほど、左寄りというかリベラルな立場ですね。民主党よりです。1994年に、初めてアメリカへ行ったとき、ワシントンのCTJ本部でレーガン・ブッシュ税制の総括とクリントン政権での方向性について話を聞きました。
このとき、説明をしてくれた人物は、その後、クリントン政権で税制関係の役職につきました。

NTUの方は、セップさんが来日したときに面識ができたので、数年前にIRSの組織再編について話を色々聞くために訪米する団体の一員だったときに、アレクサンドリアでお会いしました。現在の一連のTea Party などというのは、このNTUの流れですね。
アメリカで納税者権利憲章が創設される過程において、NTUが大きな役割を果たしたのは、間違いありません。

納税者の権利について議論をする場合、実体法の問題と手続法の問題は分けて議論しなければなりません。日本の税務行政における手続法上の不備については、きちんと世界標準に達するまでのものにしなければならないと思います。
北野先生は、税金の使途についての監視も納税者の権利だとおっしゃっていました。財政民主主義の考え方ですね。税金の使途、あるいは、誰にどのような税金を課すか、つまり負担を誰に求めるかという点は、権利憲章論とは別に議論が必要ですが、重要な論点であることは、間違いありません。

アメリカにおいては、NTUとCTJとでは、この点に関して考え方が正反対なのですね。

オーストラリアで世界納税者連盟の総会があったとき、現地へ行かれた北野先生は、そこでの議論が、新自由主義にもとづく、税制を自明としたものだったことに対して、異議をただ一人、唱えられました。北野先生のこの異議に関しては、後から、そのとおりだと個人的な賛同を述べる人が多かったということです。

今思えば、今世紀に入ってからの一連の世界経済をめぐる新自由主義経済理論にもとづく税制構築の中における納税者権利論という流れがあったのです。ただ、その流れは、一昨年のあの金融危機で御破算になったのだと認識しているのですが。

ただ、世界中が財政債権論、増税論に方向転換しようとしているのは、基本的に間違いですね。
ただ、垂直的公平重視の考え方を私も信奉しますが、南北問題、つまり、アフリカやインド、中国、南米における、貧民層が人類の過半を占め、アメリカや西欧、北欧、日本といった先進国の都市の内部に資産、所得格差という障壁で隔てられてしまった人たちが、壁に阻まれるようになっている事実を忘れてはいけないのだと思います。

この問題、世界的には南北問題、あるいは国内的に内在する都市の中の南北問題、つまり貧富の差の拡大とその再生産システムの構築を目の当たりにして、立ち尽くしているのも事実です。
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by nk24mdwst | 2010-06-18 13:17 | 租税法(アメリカ)

nothing to say

北野弘久先生が、先ほど、亡くなられたそうです。
昨年来、ご病気とうかがっていましたが、日本の納税者権利憲章制定を見ることなく、旅立たれてしまいました。
ご冥福をお祈りします。
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by nk24mdwst | 2010-06-17 17:17 | 租税法(日本)

what's wrong in this music?

今日から、出張っています。

飛行機に乗っているビジネス利用客が増えたような気がします。

アメリカのTIGTA(Treaury Inspector General of Tax Administration)から、2009年10月から2010年3月にかけてのIRSの税務行政に関する議会リポートが出ました。
Treasury Inspector General for Tax Administration (TIGTA) Report: Treasury Inspector General for Tax Administration Semiannual Report to Congress October 1, 2009 - March 31, 2010, (Jun. 4, 2010)
http://www.treas.gov/tigta/semiannual/semiannual_mar2010.pdf
'98年のTBOR3に対して、IRSがどのような対応をしているかについて、検討している部分が少なからずあるようです。
仔細を見てみる必要がありそうです。

この役所は、まめにリポートを出していますよね。
Many Filers Confused by Stimulus Tax Credit
By DAVID KOCIENIEWSKI
Published: April 9, 2010

As the deadline approaches for filing tax returns, the process of claiming a tax break created by the stimulus package has proved to be more work than millions of people had bargained for.
http://www.nytimes.com/2010/04/10/your-money/taxes/10tax.html
税額控除が納税者の混乱の元だと、ちょっと、古い話ですが、今年の申告についての早めの総括ですが。
この記事の元のリポートもTIGTAのサイトで入手できます。

UBSに関するスイス議会の議決は、来週に延期なのだそうで。
Swiss Parliament Delays Final Vote on UBS Deal
By CHRIS V. NICHOLSON
Published: June 10, 2010

PARIS — The final Swiss parliamentary vote on the agreement with the United States over UBS client data has been delayed until next week, the hostage of domestic politics.
http://www.nytimes.com/2010/06/11/business/global/11ubs.html
景気刺激策と失業率の関係は、必ずしも明確ではないと。
Prune and Grow
By DAVID BROOKS
Published: June 10, 2010

Sixteen months ago, Congress passed a stimulus package that will end up costing each average taxpayer $7,798. Economists were divided then about whether this spending was worth it, and they are just as divided now.
http://www.nytimes.com/2010/06/11/opinion/11brooks.html
削るべきところは削って、賢く使えっていうのは簡単だけど。

この人は、かなり、血が上ってますね。J
une 10, 2010, 12:38 pm
Oy, Canada

Marshall Auerback points out that the new UK government, in arguing that fiscal austerity won’t destroy the economic recovery, is pointing — wrongly — to Canada’s experience in the 1990s. Actually, it’s even worse than Auerback says.
http://krugman.blogs.nytimes.com/2010/06/10/oy-canada/
カナダが緊縮財政で成功したのは、同時期に対米輸出で経済が持ち直したからだと主張しています。

日本も風向きが変わってきたようで。ロイター電ですが、日本語のものと必ずしも同じでなかったりするので。
Japan to include debt issuance cap in fiscal plan
Leika Kihara and Rie Ishiguro
TOKYO
Fri Jun 11, 2010 12:09am EDT

(Reuters) - Japan will pledge to cap new bond issuance next fiscal year at the record sum earmarked for this year, National Strategy Minister Satoshi Arai said, as the new government struggles to convince markets of its resolve to fix the country's tattered finances.
http://www.reuters.com/article/businessNews/idUSTRE65A0JM20100611
ヘッジ・ファンド・マネージャーに対する課税強化、carried interest の話ですが、当然だと。
Little sympathy for private-equity types paying higher taxes on carried interest

By Deals
Friday, June 11, 2010

The folks who run investment partnerships such as Blackstone are proving to be fabulous dealmakers once again. At least when it comes to looking after their own interests.
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/06/10/AR2010061005428.html
6桁の高給取りだから、税金払うのは当然だという話です。
しかし、結語が振るっていて、連中は頭が切れるから、結局また、新しい抜け道を考えるさって。抜け道の中には、ロビーイングによって自分たちに有利な法律を作ることもカウントされているのですよ。

MOJOが色んな賞の受賞者を発表しているのですが、ある意味納得するのですが。
Richard Thompson がレス・ポール・ギター・アウォードを受賞したというわけです。ストラトを使っているという印象が強いんですが。
http://www.mojo4music.com/blog/2010/06/mojo_honours_list_2010_winners.html
Hawkwind などという名前も見えたりして。

私が個人的に、これは、たまらんと思ったバンドといえば、Edgar Broughton Band ですね。
この記事とは、無関係ですが。
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by nk24mdwst | 2010-06-11 15:03 | 租税法(アメリカ)

rights

納税者の権利についてのメモです。
各国の具体的な納税者の権利憲章の内容、それから、政府税調の納税環境整備専門家小委員会等における議論については、詳しく触れていません。、

Ⅰ.はじめに
 平成21年の税制プログラムにおいて、納税者権利憲章制定をうたっていた民主党は、平成21年総選挙後、政権につき、平成22年税制改正大綱において納税者権利憲章の制定を掲げた。これを受け、政府税制調査会は、専門家小委員会を設けて納税者権利憲章制定についてヒアリングをするとともに、議論を開始しています。
 納税者の権利とは何であるか、そして、その権利を擁護するための方策として具体的には、どのようなものがあるかという議論がまずあります。
 いわゆる納税者権利憲章に関する議論は、税務行政手続における納税者の権利保障、適正手続原則の明確性の確保のための手段として位置づけられるものです。
 適正手続原則の明確性の確保のための手段としては、各国(法域)における憲法による保護、後法優位の原則の確認による保護、他の法律や条約、例えば行政手続法による保護、人権に関する条約による保護、解釈基準等を明確にすることによる保護、立法過程を透明化することによる保護等があります。さらに、税務争訟等における不服申立て処理に関して租税行政庁及び納税者の双方にとってより効率的で不満の少ない解決方法の検討というような問題が存在します。
 納税者権利憲章制定がその手段の一つである、納税者の権利保障法制の整備の目的は、単に、納税者の権利を守るという点にとどまるものではなく、真に、公正で効率的な税務行政の運営に資するものとならなければならないという視点を欠くことがあっては、なりません。

Ⅱ.納税者権利憲章(納税者権利保障法)の法制化の動き
 1970年代の中頃以後、主要先進国を中心として、納税者権利憲章又は納税者権利保障法の制定という形をとって、税務行政改革が始められました。税務行政改革の一環であるという点に注意が必要です。
 ドイツ(1977年)税務調査手続の適正化・透明化のための西ドイツ租税基本法改正、カナダ(1985年)「納税者の権利宣言」 、イギリス(1986年)「納税者憲章」(1991年) 、アメリカ(1988年)「納税者権利保障法」(96年、98年に二次、三次の改正) 、オーストラリア(1989年)「国税庁サービス方針」 等が制定されました。その後、納税者権利憲章等の制定は、EU、OECD加盟や、IMF又は世界銀行からの融資・援助を受けるための条件となったので、南アフリカや韓国などにもその制定の動きは広まったわけです。OECD加盟28ヵ国で納税者権利憲章等がない国は、日本を含めて極めて少ないのが現状です。
 このような一連の改革の背景を考えてみます。1970年代半までに、先進諸国の財政状態が福祉国家体制への移行等に伴う政府の役割の肥大化と経済成長率の鈍化のために、増税策、徴税強化の傾向が強まりました。これに対抗する意味で、サッチャー、レーガンに代表される新自由主義的思想に基づく小さな政府路線への転換、あるいは、アメリカのカリフォルニア州における納税者の反乱、あるいは、オーストラリア国税庁の強権的な税務行政執行に対する大規模な反税運動等の社会的背景の転換が見られました。これらを背景にして各国において納税者の権利憲章等の制定が進んだというように考えられます。
 さらに、世界的に分類所得税の国々においても包括的所得税、総合所得課税への方向転換がおこなわれ、さらに賦課課税方式(イギリス及びオーストラリア他の英連邦諸国、ドイツ等)から申告納税方式への転換が行われたことも一因にあげられます。これは、税務行政組織の効率的運営のための方向転換といえますが、他方、納税者に過大な負担を強いることになる可能性を秘めているわけです。

Ⅲ.納税者の権利とは何か
 納税者の権利保障法制に関して、最も包括的な規定がなされているのは、アメリカですが、1990年にOECDが示した「OECD諸国で承認された納税者の基本的権利」 についてみることにします。OECDは、さらに税務行政機構運営の効率化に関する調査及び指針を示すためにこの調査をおこなっています。
 アンケートの範囲は、納税者の権利憲章だけにとどまらず、各国政府の税務行政組織に関するものも行われ、それらは、別の報告書にまとめられています。OECDのサイトで入手可能です。この調査の結果として、効率的な税務行政組織運営のための指針も明らかにされている。財務省HPにこの調査報告の邦訳がありました。
 1.納税者の権利
 納税者の権利として、OECDの報告では、以下のものを掲げています。
・情報を受け、援助され、そして聴聞を受ける権利 納税者は、租税制度及びその税額算出方法の運用にについて最新の情報の提供を受ける権利
・争訟権 納税者自身が直接関係することを前提として、全ての納税者は、ほとんど全ての租税行政庁がくだした租税法・租税行政規則の解釈・適用に関する争訟権
・正しい税額のみを納税する権利 納税者は、個人の状況及び所得を考慮して税法に基づいて計算された税額のみを納税すれば(課題な納税をしなくて)よいという権利
・確実性の権利 納税者は、その経済活動がもたらす課税関係について、高い確実性を持って予測するできる権利
・プライバシーの権利 全ての納税者は租税行政庁から不必要なプライバシーの侵害を受けない権利を有す。不合理な家宅捜索や適正な課税処分とは関係のない情報提供要求を拒否する権利
・機密及び秘密保持の権利 納税者の事情に関して租税行政庁が利用できる情報は機密であり、租税法規により特定された目的以外に利用してはならないという権利
 ここで納税者の権利として議論されているのは、租税手続法の問題に限定されるのであり、租税体系の公平論、あるいは、租税の使い道に関する議論は納税者の権利論とは、別の議論です。
 なお、租税の使い道に関して財政民主主義の見地からこれらに対して市民の立場から広範な活動をしている団体として、全米納税者連盟を例に挙げておきます。
 2.納税者の義務
 一方、納税者は、「納税者は誠実であること」、「協力的であること」、「適時に正確な情報及び書類を提出すること」、「記帳すること」、「期限内納付をすること」を義務として負うとされます。
 日本における税務行政手続における納税者の権利保護規定の不備を訴える論者は、この義務の議論に触れることが少なく、逆に、権利憲章不要論者は、義務論を強調しすぎると考えています。
 政府税調における議論や、雑誌等における納税者権利憲章不要論者の議論は、権利を強調するばかりであってはならず、日本においては納税者に課せられた義務が小さいとい論理を用います。しかし、上に掲げたOECDのモデルにいう納税者の義務というのは、通常、善意の納税者が果たしているのが当然とされるものであって、これらに関して、日本においてさらなる義務を課す必要はないように思われます。

Ⅳ.納税者権利憲章(章典)の法的性格とその内容
1.法的性格
 納税者権利憲章(章典)の法的性格については、一部で言われているように、租税行政庁における努力目標を示すパンフレットというようなものではありません。少なくとも、先進OECD諸国においては、法律上の根拠を持つものです。ただし、立法技術上の問題として、納税者権利保障法として立法する国もあれば、租税基本法の制定又は改正をする国があるようです。これらは、個々の国の租税法規その他の行政法規の規定との整合性をその国状況に応じて考えているということの現われだといえます。。
2.納税者権利憲章の具体的内容
 アメリカ、オーストラリアの権利憲章を参照ですね。
 これらの文書は、IRS(アメリカ)、Australia Tax Office(オーストラリア)、それぞれ、納税者向けの公式刊行物としているものです。アメリカやオーストラリアの租税行政庁が納税者に確定申告書用紙と同時に送付する申告書の書き方手引きと同封されています。
 アメリカの納税者権利憲章、オーストラリア納税者権利章典は、それぞれの国の税法固有の問題を除くと、基本的にOECDのガイドラインに沿ったものになっています。アメリカのものは先行しているものであり、オーストラリアのものは、ガイドラインに沿ったものであるというべきでしょう。
 なお、先にあげた原則にはありませんでしたが、アメリカ、オーストラリアその他一般に納税者権利憲章には、先の原則のほかに、「誠実性推定の原則」が必ず入っています。 誠実性推定の原則というのは、租税行政庁は、一義的には、納税者の申告、申請等が誠実で真実のものであるという前提の下、税務行政の適正執行の一環として税務調査等を行うものであるという原則です。

Ⅴ.日本における納税者権利憲章制定に関する問題点
1.納税者とは誰を指すか
 納税者について、国税通則法2条6号は、「国税に関する法律の規定により国税(源泉徴収による国税を除く。)を納める義務がある者(略)及び源泉徴収による国税を徴収して国に納付しなければならない者をいう。」と定めています。ですから、日本においては、年末調整制度があるので、所得税法121条の規定に該当するもの、つまり、給与所得ないし退職所得等の源泉徴収で国税に関する課税関係が完結するものについては、税法上納税者に該当しないのです。
 つまり、平均的な日本人は、国税通則法に言う納税者に該当しないことになるので、納税者権利論の話になったときに、それが国民的な議論に中々ならないという問題点があるのですね。
2.行政手続法との関連
 国税通則法74条の2は、国税に関する法律に基づき行われる処分その他公権力の行使に当たる行為等について、行政手続法の規定は、適用しないとしています。アメリカにおいては、税務行政においても行政手続法の適用があります 。ただし、アメリカにおいても、行政手続法制定以前に連邦税の係る手続きに関して詳細な手続き規定と判例の蓄積があるので、かなりの部分で行政手続法の適用除外とされている部分があります。
3.税調専門小委員会提出資料について
 これは、資料参照です。

おわりに
 日本における納税者権利に関する議論は、税務調査手続や争訟手続の問題が主として論じられてきました。しかし、それにとどまらず、アメリカの納税者権利保障法制制定のきっかけが徴収事案だったことが示すように、日本においても、租税徴収における適正手続原則を明確にし、かつ、納税者の生存権をしないような納税者の権利について議論が行われる必要があるのではないかと考えています。
 それから、国税における納税者の権利論と同様、地方税における納税者の権利論の議論も必要です。さらに、徴収手続等において国税徴収法を準用するとされている国民健康保険その他の健康保険料、年金保険料等における手続き規定の問題も議論の視野に入れるべきだと考えています。

*参考文献
 増田英敏『納税者の権利保護の法理』(成文堂、平成9年)
 増田英敏『租税憲法学』(第3版)(成文堂、平成17年)
Duncan Bentley, “Taxpayers’ Rights: Theory, Origin and Implementation, Klewer, 2007
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by nk24mdwst | 2010-05-02 15:52 | 租税法(日本)