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no end

 雪です。ときおり、強く降ってます。気温は、氷点下1度ほどで、かなり当地としては寒い方ですが、降り積もるような雪ではありません。今年は、雪の日が多いのですが積雪量そのものは、平地ではたいしたことがありません。山雪です。

 特に、何を書こうという思いもなく書き始めているのですが。

 昨日、ぼんやりテレビを眺めていたら、デジタル時代の現代は、なんでもコピーできる。だから、ロックのライブは、一回限り、大事なのだなんていう惹句に、おいおいって思った次第。

 ライブ音楽としてロックは誕生したのかという点は、疑問符がつくというか、間違いなのだと思います。だって、録音技術の発明、進歩の時代と、色んな音楽の生まれ、発達した時代とを比較するとすぐにわかりますが、ロックの誕生以前に既にレコーディング技術は、基本的に確立してたわけです。
 過去や現在のロックのライブ演奏を全否定するわけではないけれど、ちょっと考えてみようという話です。

 インプロブの続くモダン・ジャズは、ライブが真骨頂・・・これにも、個人的には、全面的に賛成しません。モダン・ジャズの登場というのは、一つはライブ演奏をしていたクラブの事情がそれ以前のスイング時代と変わったということと、もう一つは、LPの登場抜きには考えられないからです。スイングやそれ以前のジャズそのものも、レコーディングと無縁ではないと思います。
 モダン・ジャズの録音で一番いいものは、LPが登場する前の1940年代終わり頃の2分ちょっとの演奏群だと思います。マイルスの長い演奏も、テオ・マセオが、マラソン・セッションのいいところをつまんで編集したから聞ける(それでもだれるけど)わけで、こんな風にやってましたてノー・カットで出されてもね。今に、俺が死んだらやるんだろってマイルスが言ってたとおりになってますが。

 うーん、特に考えずに書き始めているので、ここでラジオ放送と音楽との関係というのも考える必要があるのかなとメモ。

 ブルーズは、レコーディングを意識して生まれた音楽ではないので、初期のブルーズの誕生自体とその発展は、クラブ、バレル・ハウス、街角でどうやって人の注意を引くかというところから始まっているのだと。だから、ここでのライブという意味には、音楽の一回性などという簡単なものではなく、そもそも、音楽を聴こうとしない人たちの注意を引いてミュージシャンの方を向かせ、音楽を聴いてもらって金をその場でもらえるだけの実演能力が必要だったという話になります。演奏や歌だけでは足りないのですね。
 チャーリー・パットンは、演奏しながらギターを中に放り投げて一回転して受け取って歌い続けたなんてギミックは、芸人として当然の話なのです。だから、チトリン・サーキット上がりのジミ・ヘンドリックスが、背中にギターを回して弾いたり、歯で弾いてみせるというのは、普通の芸をやってるだけですね。上手くもないのに、三人して客席に背を向けてた、サイケ三人組とは根本的に違う。クリームって呼ばれたこのバンド、ジャック・ブルース・バンドなんだって考えないとだめなのだけど、クラプトンも含めてそれがわかってる人が少なかったりして。

 というわけで、ライブこそ命だと現在でもいえるのは、好きか嫌いかはともかく西洋古典音楽以外にありえないわけだという話です。作曲家も当然、19世紀までの人たちという話になります。
 いわゆる西洋古典音楽のロマン派の人たちの楽曲というのは同じ曲を同じ楽団がやっても指揮者が違い、時と場所が違うと全く違うものになるのだとわたしは、考えます。少なくとも私の体験からすると層思うという話です。缶詰のレコーディングはくだらない。だから、レコーディングとかCDの重要性に最初期に気づいたカラヤンなんて人は商売人としては偉いけど、それ以上じゃないですね。

 ただ、クラシック音楽の演奏家もレコーディングを意識して演奏する世代が3世代ほど続いているわけで、それをどう考えるか。そして、ライブで熟達した演奏ができるようになった人たちが、その経験と技術を活かしてレコーディングに専念(ビジネスとしてといってもいいのだけど)したときのレコーディングをどう考えるか。
 場所はハリウッド、時は、ロックンロール、ロック誕生の頃ときびすを接すということになるのかな。

 ロックバンド、ロック・ミュージシャンとしてライブにその本質があるというか特質が表れているのは、デッド、70年代後半以後、金回りがよくなって来たザッパのバンド、永遠の旅回りバンド、オールマン・ブラザーズというあたりでしょうか。ストーンズなんて金のためにやってるだけでしょ。強力なライブ・バンドという意味ではキング・クリムゾンとかジェントル・ジャイアントにかなわない。関係ないけど、68年ごろだったらジェファーソン・エアプレーンより20歳前後のフェアポート・コンヴェンションの方が上手い。
 ザッパの生前に出たものを全部再発するなんてことをしました。ザッパの自宅の地下倉庫には60年代以後、90年代にいたるまでのあらゆる録音テープが眠っている棚だけ、見せられているわけだけど、あれをどうやって娑婆へ出すかっていうのは、やっぱり、簡単ではないですね。80年代後半以後、ザッパは死期を知ってか、自分で総括してあの世へ行ってしまってるし。
 80年代のザッパのバンドは、強力にリハーサルをしててレコーディングと同じものというか、その日その日の出し物として最上のものを出せる体制だったわけで、ディックス・ピック・スタイルで、コンサート丸ごとスタイルで出せば、それで充分商売にはなるのだろうけれど。
 ザッパはクリームのデヴュー直前にイギリスで会ってるのですね。クラプトンは神が云々なんて与太話の録音をレコードに挿入されてますが、ジャック・ブルースは一曲だけ録音が公開されてるわけです。ドラムがジム・ゴードンというパワー・トリオ・スタイルですが。

 最高のロックのライブ・アルバムは、もちろんイーグルスのライブに止めを刺しますね。あれだけオーヴァー・ダブしてれば文句なし。歓声は聞こえるけれど、バンドがヒート・アップしてないのが痺れます。しらけているのでこっちも心が凍えます。

 うーん、最後は、現在のマスル・ショールズ周辺のライブ音楽事情も考えてみるというのが宿題か。

 思い出した。きょうは、消費税の制度的問題点、課題をリストアップしようと朝起きたとき、思ったのでした。
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by nk24mdwst | 2013-02-16 18:01 | 音楽