cherry blossom

一昨日は、雪が降り、昨日は、晴天で暖かい日でした。
今朝も、19度ほどあり、桜の枝先もほんのりと赤みを増したように思えるのですが、今日は、また、お昼ごろから気温が下がってきました。

昨年末からほとんどCDを新たに購入していないのですが、購入したCDの中に、Jimi Hendrix の新譜があります。Valley Of Neptune です。
思ったより、良かったです。ゴミをいっぱい買わされていることを思えば、特に。

ジミの生前に出たもの以外で購入する価値があるものがどれほどあるかというのは、かなり大きな問題で、ないと言い切っても、それは、間違いといえないように思います。
このValley の演奏、録音を聞くとより一層、そういう風に思えるのですね。

ジミは、ライブでのパフォーマンスの印象が非常に強いわけです。彼は、デルタ矢シカゴの出身ではありませんが、Chitlin’ Circuit を若い頃に回っているので、アメリカのアフロ・アメリカン社会における音楽的な遺産だけではなく、芸人として伝統もきちんと受け継いでいるのですね。
演奏技術に優れているとか、感性が鋭いだけではなく、そういうドサをまわっている生活を送っていながら、ディランのHighway '61 Revisited を凄いアルバムだと仲間に吹聴して回っていたわけです。ディランの曲のインタープリテーターとしては、ジミは傑出していたと思います。

元へ戻りますが、ライブ・アクトとしてのジミとスタジオ録音における音楽制作者としてのジミとの間には相当の乖離が存在するように思えます。ステージでは、歯でギターを弾こうが、結局、ギターとその効果音、それに歌とバック・バンドによってしか表現ができないわけですが、スタジオでは、録音でしか行えない色々な技術を駆使することができるわけですね。
ジミのこの録音音楽に対するこだわりが、Electric Ladyland を1968年に発表した後、1970年11月になくなるまで、膨大な録音を残しているにもかかわらず、新しいアルバムを完成できなかった所以なのでしょう。

Valley Of Neptune は、1969年の前半(Noel Redding が、まだいる)と後半(Billy Cox が登場)のスタジオ録音集です。この年の真ん中当たりに、ウッドストックへの出演があるわけですが、1968年に少し垣間見えたファンク路線への接近(回帰?)がかなり現れてきています。
このアルバムの内容については簡単にまとめると、やっている曲自体は、ファンなら基本的に知っている曲ばかりだけど、アルバム・ヴァージョンを知らないものもあるというところですね。演奏は、ジミを中心としたトリオにパーカッションが加わっている程度でほとんどオーヴァー・ダブもありません。
オーヴァー・ダブを重ねて仕上げるつもりだったものなのか、それ以前のデモ・レベルなのかは、余り良くわかりませんが、タイトな演奏をしていて、録音状態、マスタリングはよく、いい音で楽しく聞けます。
誰がこれを必要とするかとは、別の話ですが。
何も知らなくても楽しく聞けるのかもしれません。
Sunshine of Your Love はステージで好んで演奏していたもので巣が、スタジオ・ヴァージョンを初めて聞きました。ベースとドラムのソロがあるのがご愛嬌。ライブ・ヴァージョンの方が倍速でファン・サーヴィスになっていたと思います。

このアルバムを楽しく聞けるか、誰が必要としているか、そりゃ、カラスの勝手でありますね。数多あるブート音源、あるいは、アラン・ダグラスが版権を握って出した一連の再発と比べてどうかという話です。
このアルバムに入っている曲で知らないものがあるかというと、ほとんど知っている曲だし、別のヴァージョンで聞いたことがあるというべきでしょうね。かなり編集されていて、聞けないような演奏の部分や、会話等はカットされているのでしょう。
少なからぬ曲で、ジミのギター・ソロになるべきところが、リズムを刻むだけになっていたりするわけです。
結局、ジミの迷走の中の時期をとらえたものでしかないのかなと。
版権が移動したから、ジミの家族が版権を握っていたときに出していた一連のアウト・テイク集の方がまだましでしょう。

暇があれば、このアルバムに入っている曲は他のアルバムのどの曲と関連するのか、別ヴァージョンなのか、同じヴァージョンのミックスを変えたのかってやればやれるかもしれませんが、五万とゴミを交わされたあとでそんなことをする時間は無駄ですね。
やっぱり、生前に出た3枚のアルバムで十分。ライブは、音質の良し悪し、演奏の良し悪しが順列組合せ無数であるわけで、聞きたい人は聞けばいいということでしょうか。
演奏のできその他、問題無しとはしませんが、生前に出ているFilmore Live つまりバンド・オヴ・ジプシーズの演奏は、二枚組みの新しいセットの方なら、チューニングの狂いとか修正されているので。
Buddy Miles に興味のある人向き・・・私はどうなのか?!
ボックス・セットは、まあ、悪くないけど、オリジナルの三枚があるという大前提でしょう。
それとBBCライブかな。
ボックス・セットの価値は、個人的にはただ一点にしか認めていません。リズム・ボックスだけをバックに弾き語りするAngel の出来がいいこと。ただ、これ、デモだから最後、適当に笑いながら終わってしまうんですが。

そう思うと、FZが倉庫に眠らせている膨大なテープの山の価値ってどれくらいあるのかな。
コンサートごとに切り出して、売り出してくれれば、馬鹿なファンは買うと思うのですが。FZの遺志には外れることだと思いますけどね。


ギターを壊したり、火をつけ、Puple Haze のような手垢のついた曲の演奏をステージでのジミに求めていた当時の聴衆(ガキの私だって、似たようなものでした)が、この手の曲についてきたかどうかは、ちょっと微妙かもしれません。
ギター・ブルーズにしては、ファンクっぽい、ファンクにしてはロック色がつよい?!

もっともAre You Experienced? は、聞けば解りますが、ギターの音の細工を除けば、かなりストレートなR&Bの延長線上にある曲が多いと私は思います。あのスケジュールのなかで、アルバムを3枚連発したことからすると、既に懐で温めていたアイディアを一気に吐き出したというべきだったのかもしれません。
チャズ・チャンドラーが拉致したおかげです。

他人のアルバムのランク付けに文句をつけても意味がないのはわかってますが、ロバート・パーマーは、ロック・アルバム・ベスト・テンにジミヘンとゼップを入れています。ただ、どっちもボックス・セットをあげるというのは、反則じゃないかと。

ジミヘンの話しか出てません。こういうのは、珍しい。
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by nk24mdwst | 2010-04-01 14:45 | 音楽


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